テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
「オオタニ、シアトルに来て!」反応に困ったけど…大谷翔平“TVに映らない”球宴での人気者ぶり「ゲンキデスカ? バットニ、サイン…」
text by
柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph bySipa USA/JIJI PRESS
posted2023/07/14 17:21
オールスターに出場した大谷翔平は、出塁してフリーマンと談笑する。テレビで映らないところでも、やっぱり人気者だった
「僕もオオタニとチームメートになりたい」
現役最多410セーブのレッドソックス、ジャンセンも練習中の大谷に近づき、互いの背を比べるなど初めての会話を楽しんだ。「誰もが大谷の移籍先に興味がある。僕も大谷とチームメートになりたい」と真顔で話した。
また、クラブハウスで、大谷がエンゼルスの同僚で2歳年上の救援右腕エステベスに向かって「ベテラーノ!」と笑顔で叫ぶ場面もあった。スペイン語でベテランを意味するが、球宴初選出のエステベスは「ノー、ノー、ユー!」(違う、違う、きみが球宴のベテランだ)と返答。ファン投票でア・リーグ最多の264万票を獲得して3年連続で選出された大谷の3年目の精神的な余裕と貫禄が感じられた一幕だった。
「何度来ても新鮮。また選ばれたいし…」
大谷は前日会見で日本選手初となる柵越えでの本塁打を狙うことを宣言。本番では両リーグ最多32本塁打の打棒を発揮できなかったが、不思議と表情に悔しさはなかった。
「何度来ても新鮮。また選ばれたいし(本塁打を)打ってみたい気持ちもある」
真剣勝負を楽しんだ爽快感が浮かんでいた。文字通り、大谷一色で終えた93回目の「ミッドサマー・クラシック(真夏の祭典)」。来年の舞台はレンジャーズの本拠地グローブライフ・フィールドだ。大谷がエンゼルスか、それとも違う球団のユニホームに袖を通して登場するのか。いずれにしても、再び大谷フィーバーが巻き起こるのは間違いないだろう。<つづく>
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