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大谷翔平も「“ゴーンヌ”聞きました」近藤祐司が明かすゴーンヌ実況秘話「初めて使ったのはレアードのホームラン」「彼の言葉がなければ、やめていたかも」 

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寺島史彦(Number編集部)

寺島史彦(Number編集部)Fumihiko Terashima

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photograph byYuki Suenaga

posted2023/06/30 17:02

大谷翔平も「“ゴーンヌ”聞きました」近藤祐司が明かすゴーンヌ実況秘話「初めて使ったのはレアードのホームラン」「彼の言葉がなければ、やめていたかも」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

解説者から実況へと転身した近藤祐司さん。実況を始めたキッカケと代名詞「ゴーンヌ」誕生の瞬間について話を聞いた

「初めて『ゴーンヌ』を使ったのはレアードがホームランを打った時。外国人選手ということもあって、使ってみようと。当初は『ゴーンヌ』に対して厳しい意見もありましたが、ハレルソンの言葉を信じて使い続けました。すると、当時はちょうどYouTubeで『パ・リーグTV』が浸透してきたタイミングで、ホームランの場面が切り取られて編集されることが増えた。これが大きかったですね。自分で言うのもなんですが、ほかのホームラン実況に比べるとキャッチーですから(笑)、うまくハマッたんです。あと、札幌ドームのブルペンで中継を流してくれていたみたいで、選手たちから『ゴーンヌ良かったです』と言われるのも励みになりました」

大谷翔平「近藤さん、それカープのCですか?」

 当時のファイターズには大谷翔平がいた。2015年は投手として15勝を挙げ、最多勝のタイトルを挙げた年だった。近藤さんは日本で最も多く大谷の試合を伝えている人でもある。

「普段、取材をしていても特段よく話すわけではなかったですけど、『ゴーンヌ聞きました』と声をかけてくれたこともありました。あと彼はWBCでもそうだったように、茶目っ気がある。たとえば2016年の日本シリーズで、僕が取材の時にカブスの帽子をかぶっていたら、『近藤さん、それカープのCですか?』と笑いながら話しかけてきたり。とにかく賢いし、周りをよく見ている選手でした。あとはファイターズ時代から、アスリートとして涙ぐましいほどの努力をしているのがよくわかる。ご存じの通り、他の選手は時折休みをとりますけど、彼は休みません。今シーズン、僕もよくエンゼルス戦を担当するんですが『今日、トラウトは休養です』とか『レンフローはメンバーから外れています』とか伝えることはあっても、大谷に関しては一度もない。それが何より凄いことだと思います」

近藤さん伝授のフレーズが全米に流れる

 昨年3月31日に発売されたNumber 1048号の大谷翔平特集で、近藤さんはエンゼルスのメイン実況を務めていたマット・バスガーシアンと対談した。ここでバスガーシアンに直接伝授した「キュンです!」が実際に実況で使用され、日本でも大きな話題となった。

【次ページ】 「スポーツアンカー」としての使命

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