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大谷翔平も「“ゴーンヌ”聞きました」近藤祐司が明かすゴーンヌ実況秘話「初めて使ったのはレアードのホームラン」「彼の言葉がなければ、やめていたかも」 

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寺島史彦(Number編集部)

寺島史彦(Number編集部)Fumihiko Terashima

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photograph byYuki Suenaga

posted2023/06/30 17:02

大谷翔平も「“ゴーンヌ”聞きました」近藤祐司が明かすゴーンヌ実況秘話「初めて使ったのはレアードのホームラン」「彼の言葉がなければ、やめていたかも」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

解説者から実況へと転身した近藤祐司さん。実況を始めたキッカケと代名詞「ゴーンヌ」誕生の瞬間について話を聞いた

「あの時、『マジか!』も伝授したんだけど、使われなかったですね(笑)。今はまたエンゼルスの実況は替わってしまいましたけど、今、僕が使うと面白そうだと考えているのは『ヤバっ!』。『大谷、ヤバっ!』って結構いいと思うんだけどなあ。現地のアナウンサーたちもいろいろ工夫していますよね。今年、ロイヤルズ戦で現地のアナウンサーが『このバーベキューはいいですね!』っていう日本語実況をしていましたが、あれはGoogle翻訳でしょう(笑)。カンザスシティはバーベキューが名物だから、なんとなく意味はわかりますが……さっきも言いましたが、長いフレーズは伝わりづらい。何度も言っている通り、シンプルな単語の方がいいんです。プレーがあまりに異次元なので、彼を表現する言葉が追いつかなくなっている、という意見もありますが、彼の些細な動きであったり、仕草であったり、それこそ彼の歩んできた歴史もそう。伝えるべきことはたくさんあると思います」

「スポーツアンカー」としての使命

 近藤さんの肩書はスポーツアナウンサーではなく、スポーツアンカー。それは、目の前で起きていることだけでなく、広い視野でスポーツを捉え、伝えていくという意思表示でもある。

「アナウンサーの方々はやっぱり言葉に重きを置きますよね。でも僕はアナウンサーの本格的な訓練を何年も積んだわけではないし、ニュースを読むのも苦手。だからこそ準備を重ねて、観察して見えてくる、視聴者が普段感じないような意見や考えを提示したいんです。それは僕が元々プレーヤーで、なおかつ解説者としての経験もあるからできることだと信じています。そして、なによりもスポーツが持つ魅力と文化を伝えて、スポーツを通じて日本を明るく、豊かにしたい。それが最大のモチベーション。だからスポーツ“アンカー”なんです」

 今や「ゴーンヌおじさん」「UGK」と親しまれ、確固たる評価を得ているように映るが、当の本人は今なお「自分は未完成」だという。

「今年はJ SPORTSでWBCの決勝もやらせてもらいましたし、お蔭様でプロ野球でもいろいろな球団の実況を担当させてもらっています。ただ、今は副音声で楽しく話すことが多いですけど、やっぱり僕は主音声をやりたい気持ちが強い。たくさんの人が見ることのできる場所で、真剣にユーモアを持って伝えていきたい。まだ自分のスタイルが定着したなんて、これっぽっちも思っていません。この仕事は様々な試合を経験すればするほど、厚みが出るはずなんです。49歳になりますけど、まだ発展途上ですよ」

「アメフト少年」編もあわせてお読みください>
#1から読む
「ゴーンヌ」実況・近藤祐司は50m5秒台、垂直跳び103cmのアメフト名選手だった! 本人が明かす「アメフト部がないのでアメリカの高校に行きました」

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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