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大谷翔平も「“ゴーンヌ”聞きました」近藤祐司が明かすゴーンヌ実況秘話「初めて使ったのはレアードのホームラン」「彼の言葉がなければ、やめていたかも」 

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寺島史彦(Number編集部)

寺島史彦(Number編集部)Fumihiko Terashima

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photograph byYuki Suenaga

posted2023/06/30 17:02

大谷翔平も「“ゴーンヌ”聞きました」近藤祐司が明かすゴーンヌ実況秘話「初めて使ったのはレアードのホームラン」「彼の言葉がなければ、やめていたかも」<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

解説者から実況へと転身した近藤祐司さん。実況を始めたキッカケと代名詞「ゴーンヌ」誕生の瞬間について話を聞いた

決め台詞はやり続けることが大事

 MLBの実況を始めたのは、2004年のこと。実況デビューはイチローの所属していたマリナーズとツインズの一戦だった。この試合は、決着がついたのがなんと延長16回(2004年5月4日のツインズ戦。4-3でマリナーズのサヨナラ勝ち)。試合時間にして4時間48分に及ぶいきなりの試練をクリアした近藤さんはそのスキルを認められ、週5回のMLB実況を担当することとなった。

「僕はMLBの実況を始めるにあたって、現地の中継を見て研究したんですが、アメリカのアナウンサーにはそれぞれのフォームがあります。僕がモデルにしたのは、ジョン・ミラー(ジャイアンツ専属実況)やマイケル・ケイ(ヤンキース専属実況)でした。あとはなんと言っても、ホワイトソックスの専属実況を長く務めたケン・ハレルソンです。彼の実況はアメリカでも特に個性的で、ファインプレーの時に叫ぶ『Mercy!』などの決め台詞でファンから愛されていました。僕がMLB実況をはじめてしばらく経った頃、彼に直接実況としての心構えを聞く機会があったのですが、特に印象的だったのが『決め台詞はやり続けることが大事』という一言。最初は受け入れられなかったとしても、継続することで認められる。彼の言葉がなかったら、『ゴーンヌ』はやめてしまっていたかもしれません」

「ゴーンヌ」に対して厳しい意見もありました

“近藤祐司”の名前を一躍世に知らしめた、北海道日本ハムファイターズの実況は2015年からスタート。MLB実況での経験が買われての起用だったが、「さすがに最初は勇気がなかった」と、培ってきたスタイルをそっくりそのまま持ち込むことはせず、英語のフレーズは三者凡退の時に放つ「ワン・ツー・スリー」のみにとどめていた。

 ブレイクのきっかけとなる「It is ゴーンヌ!」を使い始めたのは2015年に入団した、近藤さんと“同期”にあたる助っ人、レアードの存在があった。

【次ページ】 大谷翔平「近藤さん、それカープのCですか?」

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