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「僕は井上くんのパンチのヤバさを味わっている」“井上尚弥を最も苦しめた男”が予想する、井上vsフルトン「正直フルトンのコワさって感じません」

posted2023/06/16 17:02

 
「僕は井上くんのパンチのヤバさを味わっている」“井上尚弥を最も苦しめた男”が予想する、井上vsフルトン「正直フルトンのコワさって感じません」<Number Web> photograph by Hiroaki Yamaguchi

昨年12月13日に無敵の強さで4団体王座統一に成功した井上尚弥(30歳)。スーパーバンタム級へ階級を上げ、フルトンとのタイトルマッチ(7月25日)に臨む

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林壮一

林壮一Soichi Hayashi Sr.

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Hiroaki Yamaguchi

 プロ24戦24勝無敗(21KO)、無敵の強さで4団体王座統一に成功した井上尚弥(30歳)。スーパーバンタム級へ階級を上げ、WBC/WBO王者のスティーブン・フルトンとのタイトルマッチ(7月25日)に臨む。

 その井上が「最強の対戦相手だった」と折に触れ、名前を挙げてきたのが田口良一(36歳)だ。4年前に引退し、いまは指導者としてボクシングと関わる田口に、井上尚弥vsフルトン戦の行方を予想してもらった。

◆◆◆

「井上尚弥を最も苦しめた男」が見たフルトン

 昨年12月13日にバンタム級4冠を統一した井上尚弥(30歳)が、スーパーバンタム級転向第1戦で、WBC/WBO王者のスティーブン・フルトン(28歳)に挑むこととなった。7月25日、有明アリーナでゴングが鳴る。

 24戦全勝21KOの井上に対し、フルトンの戦績は21戦全勝8KO。前バンタム級統一チャンピオンは身長165cm、リーチ171cm。現スーパーバンタム級2冠王者は、身長169cm、リーチ179cm。そのサイズの差を懸念材料とする声もある。

 今回も、日本ライトフライ級チャンピオンとして、プロ4戦目の井上尚弥の挑戦を受けた田口良一(36歳)に勝敗を占ってもらった。井上自身が、ノニト・ドネアとの初戦まで、「対戦した中で、最も強かった選手」として名前を挙げた男が田口である。田口もまた、井上戦後にWBAライトフライ級王座に就き、7度防衛。IBF同級チャンプとの統一戦にも勝利した。

 井上尚弥vsフルトン戦が発表になった後、田口は2021年11月27日に催されたWBO王者フルトンvsWBCチャンピオン、ブランドン・フィゲロア(26歳)のスーパーバンタム級タイトル統一戦(フルトンが2-0の判定勝ち)、そして、2冠王者となったフルトンが、昨年6月4日にダニエル・ローマン(33歳)を大差の判定で下して防衛に成功した一戦の映像を目にした。

 フルトンvsフィゲロア戦は、接近戦での打ち合いに終始した。両者共に、見せ場はあまり作れず、井上が見せてきたような芸術性の高いパフォーマンスは披露できなかった。

 以下、田口に解説してもらった。

「きっと井上くんが圧勝する」

「1引き分けはしていたものの、フィゲロアも23戦して負け無しでしたよね。フルトンは下がってクリンチするシーンが多かった。足が突っ立っていて重心も高く、正直なところ、これが統一戦なのかと思いました。井上くんを相手にフルトンの怖さって、正直感じませんね。自分としては、なぜ、フルトンが井上くんに対してあんなに自信満々なのか、ちょっと分からないというのが率直な印象です。

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