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若手有望ランキングが正式発表!
MLBに打ち寄せる“世代交代”の波。 

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菊地慶剛

菊地慶剛Yoshitaka Kikuchi

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posted2011/02/07 10:30

若手有望ランキングが正式発表!MLBに打ち寄せる“世代交代”の波。<Number Web> photograph by Getty Images

2009年のWBCではキューバ代表として日本戦に登板しているチャプマン。その後亡命し昨季、シンシナティ・レッズと契約を果たした

驚異の18歳ハーパーはA・ロドリゲスを越えるのか?

 裏技を使って念願のプロ入りを果たし、昨年の秋にはメジャーの登竜門と言われるアリゾナ秋季リーグに参加。2Aや3Aの選手に加わりながら、9試合に出場し打率.343、1本塁打(長打率は.629)、7打点と、期待通り早くも大物の片鱗を見せつけている。

 今シーズン中にメジャー昇格するようなことになれば、高卒選手ながらプロ1年目でメジャー昇格を果たしたアレックス・ロドリゲスに匹敵する快挙になるだろう。

 この2選手以外でも、ここに登場する選手たちはすべて今年のキャンプで先発の座を争う立場にいる。オープン戦の結果やチームの状況次第では、シーズン開幕から活躍する選手もいるだろう。

戦略は当たるか!? 若手からの底上げを図る下位チーム。

 次にトップ50のチーム別内訳に注目してみたい。

1位 6人(ロイヤルズ)
2位 4人(レイズ)
3位 3人(ブレーブス/レッズ/ロッキーズ/ヤンキース/マリナーズ/ブルージェイズ)
4位 2人(オリオールズ/ツインズ/フィリーズ/レンジャーズ)
5位 1人(ダイヤモンドバックス/レッドソックス/カブス/インディアンズ/ホワイトソックス/タイガース/アストロズ/エンゼルス/ドジャース/パイレーツ/パドレス/ジャイアンツ/カージナルス/ナショナルズ)

 長年下位に低迷しているロイヤルズは毎年のように有望選手のドラフト上位指名を続けており、この結果は当然と言えば当然だ。

 このまま選手育成に成功すれば、レイズのようにドラフト上位指名選手が次々にメジャー昇格を果たし、一気に強豪チームへと変貌する可能性は十分だ。数年先が楽しみな選手ばかりである。

 そのレイズもいまだ人材の宝庫だ。

 カール・クロフォードのように生え抜きの選手が長期大型契約でチームを去ったとしても、それを穴埋めする若手選手が存在している。だからしばらくは安定した戦いができる戦力が揃っていると言っていい。

【次ページ】 チーム作りの重責を担うGMに求められる2つの仕事。

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アロルディス・チャプマン
ブライス・ハーパー

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