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「カマダ獲得? バカげた話」番記者が笑われた翌日「ミランが接触を認めたぞ」鎌田大地“年俸4億円超オファー”の真偽は…不正会計ユーベも影響か

posted2023/05/25 11:02

 
「カマダ獲得? バカげた話」番記者が笑われた翌日「ミランが接触を認めたぞ」鎌田大地“年俸4億円超オファー”の真偽は…不正会計ユーベも影響か<Number Web> photograph by Fantasista/Getty Images

様々な移籍先が噂される鎌田大地。本田圭佑以来となる「ロッソネロの日本人プレーメーカー」誕生となるのか

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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 日本代表MF鎌田大地(フランクフルト)の名がイタリア・メディアを賑わせている。

 今月中旬、イタリアの移籍情報専門サイト「Calciomercato.com」が「鎌田側とミランが基本合意」と報じ、地元ミラノの『ガゼッタ・デッロ・スポルト』紙も本腰を入れて鎌田の周辺情報を追い始めた。シーズンの大詰めと夏の移籍市場を前に日本人選手への注目がにわかに高まっている。

 鎌田がミランへ入団すれば、2018年1月にインテルを後にしたDF長友佑都(現FC東京)以来となる、ミラノの街での日本人プレーヤー誕生――ミラン在籍はMF本田圭佑以来となる――だが、実現の可能性は低くない。

CLミラノダービーで敗れたミランの弱点は選手層

 UEFAチャンピオンズリーグ準決勝で宿敵インテルに敗れた16日夜、ミランのTD(テクニカル・ディレクター)パオロ・マルディーニは潔く負けを認めつつ、敗退とシーズン苦戦の要因がベンチの控え選手たちを含めた戦力不足にあると言及した。

「インテルとの戦力差は大きい。彼らと今季対戦した4試合はゲームにならなかった(※リーグ戦・伊スーパー杯・CLの計5戦で1勝4敗)。うちには若い選手が多く、チームの平均年齢でいえば3年も経験が浅い。CLベスト4という望外の結果を得た今こそ、チームを成長させる好機としたい」

 今季、ミランのベンチはライバルに比べて層の薄さに泣かされてきた。

 指揮官ステファノ・ピオリは「士気が足りなかったわけではない」と選手たちをかばうが、ミランはCLや国内上位陣とのビッグマッチで勝負強さを発揮した反面、主力を休ませるために下位チームや昇格組との対戦で起用した新戦力や控え組がことごとく期待外れに終わり、国内での勝ち点の取りこぼしにつながった。ベンチ組の力不足は戦術展開の幅を狭め、来季CL出場圏である4位以上の確保を険しいものにした。

 昨夏、3200万ユーロを投じて獲得されたMFデ・ケテラーレだけは投資額と若さを考慮され評価保留だが、中盤で使い物にならなかったMFバカヨコとMFブランクスは真っ先に放出されるだろう。戦力編成の総責任者マルディーニは今夏、現チームから10人前後をリストラする構えだ。怪我が多く今季わずか4試合出場に留まっている“王様”イブラヒモビッチも退団する可能性が高い。

第2期「ミラン改造計画」に急浮上した鎌田

 イブラヒモビッチの帰還とピオリ監督就任で始まったミラン復活プロジェクトは、昨季のスクデットと今季のCLベスト4で一つの区切りを迎えた。

 さらなる高みを目指すため、TDマルディーニとSDマッサーラはこの夏、大幅なチーム改造を画策する。

【次ページ】 『ガゼッタ』紙の記者に探ってもらったところ…

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