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フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
不動産業との兼業も…“高橋大輔のライバル”だったパトリック・チャンが4年ぶりのショー復帰を決めた理由「音楽表現は以前よりうまくなった」
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAkiko Tamura
posted2023/05/12 17:03
インタビューに応じたパトリック・チャン氏
「ダイスケのジャンプを参考にしていた」
4年近くのブランクがあったとはいえ、すっかり離れていたわけではない。時にはコーチ兼振付師である妻、エリザベスの手伝いをすることもあったという。
「リズが韓国の男子のためのプログラムを振り付けた時、僕が滑って見本を見せて欲しいと言われ、ビデオ録画したこともありました。もっともジャンプは全て抜きででしたけれど」
引退後にスキーで左膝を痛め、現在でもテーピングをしたままだ。
「復帰をするにあたって、膝の影響はかなりありました。あまり振り回すと軟骨を痛めるので、抑えているんです」
ジャンプの着氷時に、フリーレッグを脚の付け根からまっすぐ後ろに伸ばす美しい姿勢がパトリックの長所の一つだが、遠心力で膝が引っ張られて痛むこともあるという。
パトリックの長年の良きライバルだった高橋大輔も、やはり膝の怪我が原因で、村元哉中と3年続けたアイスダンスの競技活動から引退を発表した。高橋の決断に、パトリックは何を感じたのだろうか。《後編に続く》
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