対戦相手が徹底的にガードを固めるスタイルに、いつもの早期KO劇とはならなかったものの――11回に痛烈な左右コンビネーションと左ボディを打ち抜き、バトラー相手にもきっちりとKO勝利をあげた。アジア人初の四団体統一を達成するとともにスーパーバンタム級への転向を明言し、2023年以降の戦いにも期待感がさらに高まる瞬間となった。

©Naoya Sanuki

イノウエこそが「No.1のボクサー」

　アメリカのボクシング専門誌「リングマガジン」編集長であるフィッシャー氏は「私は依然として井上こそがパウンド・フォー・パウンドNo.1のボクサーだと考えています」とバトラー戦を前にこんな風に語っていた。

　名うての識者も“ナオヤのポテンシャル”を認めるとともに「スーパーバンタム級ではよりやりがいのある戦いが待ち受けていると井上自身が感じるんじゃないでしょうか」と、WBC、WBO世界スーパーバンタム級統一王者スティーブン・フルトンらをはじめとした実力者と拳を交える近未来を待ち望んでいる。

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