酒の肴に野球の記録BACK NUMBER

「大谷翔平の同僚2番手サンドバル+上位打線はメジャー強打者」今までより強敵メキシコ…侍ジャパンの重要人物を成績で探る

posted2023/03/20 11:05

 
「大谷翔平の同僚2番手サンドバル+上位打線はメジャー強打者」今までより強敵メキシコ…侍ジャパンの重要人物を成績で探る<Number Web> photograph by Naoya Sanuki,AFP/JIJI PRESS

大谷翔平らが躍動する侍ジャパン。準決勝メキシコの状態はどんな感じ?

text by

広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

PROFILE

photograph by

Naoya Sanuki,AFP/JIJI PRESS

 WBC準決勝の相手はメキシコとなった。メキシコは2019年のプレミア12でもアメリカを破って3位になった。このときナインが大喜びしていたのが印象的だったし、近年において力が上がっている。

 メキシコというチームについておさらいし、侍ジャパンとの比較を試みよう。

チームは上り調子、競り合いにも強い

【メキシコの今大会戦績】
〈1次ラウンド PoolC〉
●メキシコ4-5コロンビア〇
○メキシコ11-5アメリカ●
〇メキシコ2-1イギリス●
○メキシコ10-3カナダ●

メキシコは3勝1敗27得点14失点でPoolCを1位通過した。

〈準々決勝〉
〇メキシコ5-4プエルトリコ●

 日本時間3月18日朝に行われたプエルトリコ戦、メキシコは立ち上がりに先発のフリオ・ウリアスが打ち込まれ4失点。しかし2回、5回に1点と小刻みに点を返し、7回に3点をとって逆転、そのまま逃げ切った。プエルトリコは前々日、勝利が決まった直後に絶対的なクローザーだったエドウィン・ディアスが負傷したことが、たちまち響いた形だ。

 この星取り表を見ても、メキシコがしり上がりに調子を上げていることが分かる。競り合いに強い印象だ。続いては、メキシコの選手の個人成績を見ていこう。

サンドバルはエンゼルスで大谷に次ぐ2番手

【投手陣】
〈先発〉
J.ウリアス2試0勝0敗0S0H9回1球10振 率7.00
P.サンドバル1試1勝0敗0S0H3回2球2振 率3.00
T.ウォーカー1試0勝0敗0S0H4回1球8振 率0.00
J.アルキーディ1試1勝0敗0S0H4回1球5振 率4.50

 メキシコの先発は、この順番で回っている。日本戦はエンゼルス大谷翔平の同僚、パトリック・サンドバルが先発で来るようだ。26歳の左腕で昨年は27試合に先発して6勝9敗だったものの、148.2回を投げて防御率2.91、大谷翔平に次ぐ2番手先発だった。

 侍打線はこれまで、MLBの第一線で投げる先発投手とは対戦していない。速球とチェンジアップの緩急で攻めるタイプの一方で、制球力があるとはいえないので、1、2番がじっくり見ていくことが大事だろう。

〈第2先発・救援〉
J.アサド2試0勝0敗0S0H5.2回1球6振 率0.00
J.ロメロ3試2勝0敗0S0H3回2球2振 率3.00
G.ガイェゴス3試0勝0敗2S0H3回0球3振 率0.00
J.サンチェス3試0勝0敗0S1H2.2回0球3振 率0.00
A.マルティネス1試0勝0敗0S1H2.1回1球1振 率0.00
G.レイエス2試0勝0敗0S0H2回0球2振 率0.00
J.クルーズ2試0勝1敗0S1H2回0球3振 率0.00
L.セサ1試0勝0敗0S0H2回0球1振 率4.50
C.バルガス2試0勝0敗0S0H1回1球1振 率27.00
M.バレーダ1試0勝0敗0S1H1回1球1振 率9.00
S.サスエタ2試0勝0敗0S0H0.2回2球1振 率13.50
E.アルメンタ1試0勝0敗0S0H0.2回2球0振 率0.00

 5戦を経過して、使える投手と使えない投手がくっきりと分かれた印象がある。

【次ページ】 上位打線は全員メジャーリーガーの一線級

1 2 3 4 NEXT
パトリック・サンドバル
大谷翔平
ハビエル・アサド
ジョジョ・ロメロ
ジオバニー・ガイェゴス
ランディ・アロサレーナ
アレックス・ベルドゥーゴ
ジョーイ・メネセス
ロウディ・テレス
イサ―ク・パレデス
ルイス・ウリアス
アラン・トレホ
アレク・トーマス
オースティン・バーンズ
佐々木朗希
山崎颯一郎
ラーズ・ヌートバー
吉田正尚

MLBの前後の記事

ページトップ