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「大谷翔平の同僚2番手サンドバル+上位打線はメジャー強打者」今までより強敵メキシコ…侍ジャパンの重要人物を成績で探る 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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photograph byNaoya Sanuki,AFP/JIJI PRESS

posted2023/03/20 11:05

「大谷翔平の同僚2番手サンドバル+上位打線はメジャー強打者」今までより強敵メキシコ…侍ジャパンの重要人物を成績で探る<Number Web> photograph by Naoya Sanuki,AFP/JIJI PRESS

大谷翔平らが躍動する侍ジャパン。準決勝メキシコの状態はどんな感じ?

 ハビエル・アサドは昨年カブスからメジャーデビューした25歳の右腕。第2先発という役どころだがまだ失点していない。ジョジョ・ロメロはカージナルスの26歳の左腕セットアッパーで、一昨年はフィリーズで投げた。昨年は主にマイナーで投げていたが制球力が良い。ジオバニー・ガイェゴスは同じくカージナルスのクローザー。奪三振率が非常に高く、制球力も良い。

 これらの救援投手も、1次ラウンドや準々決勝ではいなかったメジャー級の投手たちであり、攻略はかなり難しいだろう。繰り返しになるが侍打線は「じっくり見る」ことで活路を見出すべきだろう。

上位打線は全員メジャーリーガーの一線級

〈打線〉

 直近の打順で見る。全員がメジャーリーガーで上位打線は一線級だ。

1(左)R.アロサレーナ5試17打8安1本9点0盗7球4振 率.471
2(右)A.ベルドゥーゴ5試19打2安0本3点0盗3球1振 率.105
3(一)J.メネセス5試23打9安2本6点0盗0球1振 率.391
4(指)R.テレス5試21打6安1本5点0盗2球2振 率.286
5(三)I.パレデス5試20打6安1本5点1盗3球6振 率.300
6(二)L.ウリアス5試14打3安0本1点0盗3球1振 率.214
7(遊)A.トレホ5試17打3安0本1点0盗3球10振 率.176
8(中)A.トーマス5試17打4安0本0点2盗1球3振 率.235
9(捕)A.バーンズ4試14打5安0本0点1盗4球4振 率.357

 ランディ・アロサレーナはキューバ出身でメキシコの市民権を得た。レイズでは3番を打ち昨年は20本塁打32盗塁、打率.263。今大会でも非常に当たっている。アレックス・ベルドゥーゴはレッドソックスの身体能力の高い左打ち外野手。今大会は不振だったものの、準々決勝では活躍した。

 クリーンアップを見ると、ジョーイ・メネセスは2019年、オリックスでプレー。4本塁打、打率.206に終わったものの、昨年ナショナルズでメジャーデビューすると13本塁打、打率.324を記録。30歳と遅咲きながら、今季は中軸を打つと考えられている。

 ロウディ・テレスはブルワーズの中軸打者で昨年は35本塁打89打点。選球眼も良い28歳の左打者だ。イサ―ク・パレデスは昨年レイズで20本塁打。打率こそ低いものの選球眼が良い24歳の内野手である。

 下位打線も多士済々である。ルイス・ウリアスは25歳の右打者。昨年ブルワーズで16本塁打。彼も選球眼が良い。アラン・トレホは一昨年ロッキーズからメジャーデビュー。大型内野手で長打力もある。アレク・トーマスは昨年、ダイヤモンドバックスからメジャー初出場を果たし、堅実な中距離打者で足も速い。オースティン・バーンズは33歳、ドジャースのベテラン捕手。チームではクレイトン・カーショウの相方捕手であり、リードに定評がある。

【次ページ】 侍ジャパンの準々決勝までの成績をおさらいすると

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パトリック・サンドバル
大谷翔平
ハビエル・アサド
ジョジョ・ロメロ
ジオバニー・ガイェゴス
ランディ・アロサレーナ
アレックス・ベルドゥーゴ
ジョーイ・メネセス
ロウディ・テレス
イサ―ク・パレデス
ルイス・ウリアス
アラン・トレホ
アレク・トーマス
オースティン・バーンズ
佐々木朗希
山崎颯一郎
ラーズ・ヌートバー
吉田正尚

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