- #1
- #2
酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
「大谷翔平のスタンド上段連発」は数字以上の衝撃! あとは絶対的戦力の山本由伸、松井裕樹、山田哲人が万全になれば〈WBC強化試合成績〉
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byNaoya Sanuki
posted2023/03/09 06:01
大谷翔平の合流によってWBC開幕前から盛り上がりを見せる侍ジャパン。強化試合の各選手成績を振り返ってみると……?
2人ともいきなり本番となるが、修羅場を何度も経験しているし、大丈夫だと思いたい。大谷とダルビッシュのいずれかが初戦の中国戦に先発すると言われるが「目をつぶって振ったらスタンドインしてしまった」といったようなホームランに気を付ける以外は問題ないのではないか。
救援:阪神戦での三者凡退で松井は復調なるか
〈救援投手陣〉
伊藤大海 2試0勝0敗1S 3回0安0本0球4振 率0.00
宇田川優希 2試0勝0敗0S 2.1回1安0本1球2振 率0.00
栗林良吏 3試0勝0敗1S 3.1回2安0本1球7振 率0.00
松井裕樹 3試0勝0敗0S 4.2回2安0本5球2振 率7.72
大勢 2試1勝0敗0S 2回0安0本0球2振 率0.00
湯浅京己 2試0勝0敗0S 2回0安0本0球1振 率0.00
髙橋宏斗 1試1勝0敗0S 2回0安0本1球4振 率0.00
伊藤と高橋宏は第3先発的にロングリリーフする可能性もあるだろう。
7人中6人は失点せず。四球も少なく、WBC公認球への対応は問題なさそうだ。6人で四球は3つだけだ。
ただ1人、貴重な左腕の松井がボールに苦しんでいる。栗山監督は3月6日、阪神戦の3番手に松井をマウンドに上げた。観客席越しにも緊張感が伝わってきたが――3人で退けた。本人もチームも「松井は戦力」であることを再認識したのではないか。
今回のWBCでは「ワンポイント禁止」のMLBルールが適用される。投手は3人の打者と対戦するか、チェンジまで投げなければならない。そのルール面での駆け引きもあってか、強化試合、練習試合でも各チームはイニング途中で投手交代させることが多くなっている。NPBではあまり見られないが、栗山監督、吉井理人投手コーチはどんな采配をするだろうか。
捕手:固定ではなく投手によって使い分ける形?
〈捕手〉
中村悠平 4試9打1安0本0点0盗2球1振 率.111
大城卓三 5試7打1安0本0点0盗1球2振 率.143
甲斐拓也 4試5打0安0本0点0盗3球2振 率.000
先発との組み合わせは、佐々木朗希は2試合とも甲斐、山本由伸は2試合とも中村、今永昇太は甲斐と大城だった。(3月7日のオリックス戦はサポート投手のロッテ種市篤暉が先発で、捕手は甲斐)。栗山監督は正捕手を固定するのではなく、投手ごとの相性を考えているようだ。
打者としては大城、中村が安打を打っているのに加えて、3人ともに四球を選んでいるのがポイント。特に甲斐のしぶとさが目立っている。