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若き福永祐一は「周囲の先輩に気を遣って…」異例すぎたデビュー戦を“間近で目撃”したカメラマンの証言…「1週間密着企画」で見せた神対応
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph byKeiji Ishikawa
posted2023/03/04 11:01
1996年3月2日のデビューの日。福永は詰めかけた報道陣の前で、初レース初勝利を含む2勝を挙げてみせた
「1週間密着企画」での福永の“神対応”
鮮烈なデビューを飾った福永は、その年武豊以来となる新人50勝を挙げると、2年後にはキングヘイローで日本ダービーに初騎乗。瞬く間にトップジョッキーへの道を駆けあがった。2018年にワグネリアンとともに悲願のダービージョッキーに輝くと、コロナ禍の2020年にはコントレイルを史上3頭目となる無敗の三冠馬に導いた。
石川は2021年4~5月、雑誌『Number』の企画で一週間にわたり福永の密着撮影を行った。その時の印象を、石川はこう振り返る。
「オン、オフの切り替えがすごくはっきりしている人だと思いました。自宅でのトレーニング中だと、まだ幼いお子さんから声を掛けられても『待ってて』と言って最後まで集中していた。レース当日は、早朝に行う“芝のチェック”の段階からスイッチが入っていて、レースまでまだあと数時間あるのに、完全に競馬モードになっていました。
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しかし、レースが終わればフランクな人柄が出てきます。事前にお願いしていた名古屋競馬場からの帰りの撮影を福永さんは忘れていたようなのですが、撮らせてほしいと伝えると『ああ、そうやったな』と笑い、荷物を持って快く撮影に応じてくれましたね」
この密着撮影から1年と数カ月後、福永は引退を発表。今年2月19日、大勢のファンの前で国内最終騎乗を行った。