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田中碧「力不足だからやるしか」、久保建英「爪痕を残さないと生き残れない」…日本代表はどんな“青春時代”を過ごしたか
 

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photograph byKiichi Matsumoto/JMPA

posted2022/12/16 17:46

田中碧「力不足だからやるしか」、久保建英「爪痕を残さないと生き残れない」…日本代表はどんな“青春時代”を過ごしたか<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto/JMPA

田中碧と久保建英。カタールW杯で戦った選手たちはそれぞれのルートをたどりながら、青春時代からサッカーに打ち込んできた

 ただ大会直前のカナダ戦では柴崎岳のロングパスに自慢のスピードで飛び出し、飛び出すGKより一足早くボールに触れてゴールを奪うなど、三笘薫や堂安律、久保建英とは一味違う魅力があるアタッカーだ。

 内田篤人に“ドラミちゃん”との愛称を付けられてもニコニコしているなど……ピュアさが魅力の相馬だが、その一方でサッカーに対する姿勢は真摯なものがある。冒頭の言葉通り、早大時代の相馬は敵チームの分析と練習メニューの作成を担当する班に属しており、ミーティングや練習でチームメイトと日常的に議論を交わしていたそうだ。4年生時に早大の監督として指導した外池大亮氏はこのように話していたことがある。

「プロサッカー選手には人を巻き込み、繋いでいく力が絶対必要だと思うので、そういった線上においての進化系が彼だと感じています」

 さらに、小学校から高校までサッカーの研鑽に励んだ三菱養和SCでも……相馬を指導し続けた大槻邦雄コーチは懐かしみつつ、相馬の人間性をこう評していた。

「勇紀はこちらが言ったことをどんどん試して、ものにしていく吸収力がありました。ちゃんと人の話を聞いて、サッカーと純粋に向き合う。(中略)上手い選手は他にもたくさんいましたが、そういう学べる姿勢が勇紀の一番の才能かもしれないですね」

久保が語っていた「呼ばれるたびに爪痕を」

 <名言3>
 呼ばれたときに爪痕を残さないと生き残れない。(日本代表とは)そういう場所だと思っています。
(久保建英/Number979号 2019年5月30日発売)

 ◇解説◇
 10歳にしてバルセロナの下部組織に渡り、15歳でJリーグデビュー、飛び級での世代別W杯出場、2019年にはFC東京の主力に定着……。そんな久保は18歳になったタイミングで、A代表デビュー戦となったエルサルバドル戦でいきなり鮮烈な印象を残し、五輪代表の強化を軸としたコパ・アメリカのメンバーにも選出された。

 当時、本人は「代表って、力があっても継続して選ばれない選手がたくさんいて、それは普通のチームでは味わえない感覚ですよね。でもそういう状態でも頑張って、呼ばれるたびに爪痕を残し続けることが大事なんだとも思います」と語っていた。

【次ページ】 21歳にして経験した初のW杯をステップに

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