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遠藤航「スペイン戦欠場」は本当か? コスタリカ戦後に守備の要が語っていた“自信”「ブロックひいていればやられない」
text by
了戒美子Yoshiko Ryokai
photograph byTakuya Kaneko/JMPA
posted2022/12/01 17:14
チームとは離れ、別メニューで練習を行う遠藤。“欠場濃厚”とされているが、出場はあるのか
一方、コスタリカ戦欠場の冨安は全体練習を行ったようで取材対応も予定通り行った。右サイドバックでの先発を予想する声が多いが「もしも、仮に僕が右サイドバックで出たらですよ」と前置きをしながら試合を展望していた。同い年の堂安律が「休んでいた分仕事をしてほしい」と発言していたことを受け「彼がそういうので働きます」と話し笑いを誘った。笑顔も多く状態の良さを感じさせた。久保建英が「口だけの選手になりたくない」と硬い表情を見せつつ試合での活躍を誓ったのとも対照的だった。
代えの利かない日本の“デュエルマスター”
現状では、11人の中で最も代えの利かない選手が遠藤だろう。守備的MFで、戦術によっては3バックの中央などでもプレーすることはできるが、あまりユーティリティ性のある選手ではなくサイドバックや、逆にトップ下などでのプレーもない。珍しくポジションが固定されている選手だ。それでも代えが利かないのは圧倒的な守備の強さ。ドイツブンデスリーガで評価されているデュエルの強さに加え、奪い切って味方につけるところまでできる唯一の選手だ。また、反省しつつも前向きに試合を振り返ることのできる、強力なメンタルを持っている選手という印象がある。
本人が口にした「守備に関しては悪いと思ってなかった」
コスタリカ戦では1失点こそしているが、チームの守備には自信を持っている。コスタリカ戦後にはこう話していた。
「いやまあ最低限引き分けたかったというのが正直なところで、そんなにその守備に関しては悪いと思ってなかった。我慢してブロックひいていればやられないなという感覚は前半からあったので、そこは問題なかったんですけど、失点する時間帯がちょっとオープンになったところでどっちが1点とるかという展開だったと思います。あの時間帯に失点してしまうと相手も最後固めなきゃいけないところに、自分たちも最後の時間帯にチャンスがありましたけど相手も体を張っていたので、得点を取りきれなかったというところかと」
たしかに失点したのは81分で、相手の守備固めに入りやすい時間帯ではあった。目的のはっきりしたコスタリカに比べ、引き分けで良いのかそれとも勝ちが欲しいのか日本に中途半端な部分があったのではないか。その迷いが攻撃にもつながったといえそうだ。