フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
高橋大輔「『オペラ座の怪人』が大好きすぎるので…」新フリーで挑戦を続ける“かなだい”の現在地「3シーズン目もやって良かった」
posted2022/11/23 06:00
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
Asami Enomoto
アイスダンスのチームを組んで3シーズン目となった村元哉中と高橋大輔が、3年連続となるNHK杯に出場。10組中6位となった。
フリーの演技終了後、今シーズン試合で3度目の「オペラ座の怪人」を滑り切った手ごたえを聞いてみた。
「今回が本当に、一番悔しかったです」とまず高橋が苦笑い。「後半で足に来てしまって……、前半がすごく感触が良かったので、後半がくんと来てしまったことでショックを受けています。でもまあ前半見せるという部分で、自分の中でアグレッシブにやったうえで、後半来てしまった。これが良い経験になって、次に生かせるかと思います」
高橋がそう言い終えると、村元はこう続けた。
「スケートアメリカと(GP)2戦終えて、特にフリーの方ではセカンドハーフを修正してきたものを日本のお客さんの前で披露できた。手ごたえとしては良い手ごたえというか、修正したところも変えてよかったと実感しました。何を集中的に練習しなくては、というのが明確になったので良い試合だったと思います」
高橋の分析「今回は思いっきりとばした」
リズムダンスから一つ順位を落としてしまったとはいえ、総合178.78は、スケートアメリカでの169.68より9ポイント以上高いスコアである。
「スケートアメリカでは、どっちかというと結構慎重に滑っていた部分はあった。今回は思いっきりとばしたというか、前半でとばした。でもこれをしていかないと良い演技はできないと思うので、まあこれだけやっていけば後半このくらい来る、というのがわかったので、色々学んでいけばいいかなと」と高橋は分析する。
今季は初戦のスケートアメリカの準備中に、予想外のハプニングもあった。9月の末にトレーニング拠点であるフロリダのフォートマイヤーズがカテゴリー4のハリケーンの直撃を受け、一帯に甚大な被害を受けた。二人はコーチらと共に事前に避難をしていたが、ホームリンクを使うことができずにしばらくホテル暮らしをしながら、他所でトレーニングをしたという。