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スターダム・ジュリアが語る“危険論”への本音とプロレス観「見る人は気にせず。ただ、どこかでストップをかけないと」《特別グラビア》 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byShigeki Yamamoto

posted2022/10/25 17:29

スターダム・ジュリアが語る“危険論”への本音とプロレス観「見る人は気にせず。ただ、どこかでストップをかけないと」《特別グラビア》<Number Web> photograph by Shigeki Yamamoto

5★STAR GP優勝を果たしたジュリア。スターダム移籍、プロレスラーとケガの問題などについて聞いた

新人育成「私には責任があります」

 髪切りマッチで燃え尽きてからは、朱里と組んでタッグ王者になったもののシングルでの大きな結果は得られなかった。昨年のリーグ戦「5★STAR GP」は首の負傷で途中棄権。復帰を果たしたものの、今年は最前線から一歩引いたような印象があった。

「自分ではそんなつもりはなかったんですけど」とジュリア。

「ユニットの事を考えたり、桜井を指導したりとか、そういうところでも引いたイメージがあったのかなと。そうじゃないんだっていうのを見せる場が、今年の5★STARでした」

 昨年夏にアクトレスガールズを離脱、スターダム入りした桜井まいを、ジュリアは自身のユニットDDM(Donna del Mondo)に誘った。「最初は本当に何もできなかった」という桜井を、時にはマンツーマンの指導で鍛え上げる。試合を終えると、必ず映像を見て反省会。芸能界からプロレスに挑戦した桜井は、プロレスに専念したいからこそスターダムに来た。その気持ちに応えたかった。

「できない新人をできるようにさせなきゃいけない。桜井に後悔してほしくない。プロレスをやってよかったと思ってほしい。自分に憧れてくれて、本当に慕ってくれてるからこそ、私には責任があります」

深くなったジュリアの“プロレス観”

 これまでのDDMメンバーは“できる”選手ばかり。ジュリアもまず自分のことを考えて、それでユニットもうまくいった。だが桜井を「引っ張り上げる」中で自分にも発見があった。

「教えるのって本当に難しくて、こんなに自分も成長できるのかと。自分を見つめ直すきっかけにもなりました。桜井によく言うのは、倒れたら早く立ち上がって相手を見ること。それとコーナーに登るスピードとかですね。その辺は特に気になったので。何気ないことでも、あらためて“これ大事だな”って気づくんですよ」

 桜井はジュリアと組んでタッグ王座に挑戦。初のハードコアマッチでもジュリアのパートナーを務めた。5★STAR GPには予選を勝ち上がって出場、いくつかの番狂わせを残している。その成長は誰もが認めるところだと言っていい。

「もちろんまだまだですよ。いつもうるさく言ってばっかりです。でも桜井がここまできたというだけでも、私が今年に入ってやってきたことには意味があった」

 桜井にプロレスの面白さ、奥深さを教え、そのことでジュリアのプロレス観もより深いものになった。5★STAR GP優勝には、その成果という面もあったという。

【次ページ】 プロレスの危険さへの本音「どこかでストップをかけないと」

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