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アントニオ猪木の妹(ブラジル在住)が語る“猪木寛至の素顔”「どちらかというと寡黙な人でした」「闘病中も毎日のように電話を…」 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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photograph byBUNGEISHUNJU/Hiroaki Sawada

posted2022/10/24 17:02

アントニオ猪木の妹(ブラジル在住)が語る“猪木寛至の素顔”「どちらかというと寡黙な人でした」「闘病中も毎日のように電話を…」<Number Web> photograph by BUNGEISHUNJU/Hiroaki Sawada

アントニオ猪木の妹・佳子さん。ブラジル在住の彼女が兄についての秘話を話してくれた

「亡くなる数日前。一度、危篤になって、それから奇跡的に回復してからです。でも、あまり元気そうじゃなかった。話をしていても、呂律が回っていない感じ。

 日本で四六時中、兄に付き添ってくれている弟・啓介に『兄さん、大丈夫なの?』と聞くと、『いや、あまり大丈夫じゃないんだ』と言っていて……」

――訃報を聞いたのはいつですか?

「亡くなった直後(注:10月1日~9月30日余夜)、啓介から電話がありました」

――そのときのお気持ちは?

「毎日、啓介から兄の病状を聞いていて、『いずれは……』という覚悟はしていました。

 でも、死が現実のものとなると、涙が止まらない。頭がぼうっとして、何も考えられない時間が続きました。その晩は、一睡もできなかったです」

兄のことを考えると悲しくてたまらなくなる

――10月5日、NHKの「クローズアップ現代」で「闘魂よ、いつまでも アントニオ猪木」という番組が放送されました。ご覧になりましたか?

「ええ。放送を見ていて昔のことを思い出し、また涙が止まらなくなりました」

「兄のことを考えると悲しくてたまらなくなるので、本当はあまり話したくないんです」と言いながらも、佳子さんは2日間にまたがっての長時間インタビューに応じてくれた。

 ブラジルで苦労を共にし、その後の人生における浮き沈みを常に見守ってきた佳子さんが偉大な兄をどれほど慕っていたかを、言葉の端々から感じた。

 第2回では猪木が「消息を知りたい人」として取材を受けたブラジル移住者、そして両国を行き来したジャーナリストに「素顔の猪木」を聞いた。

<#2につづく>

#2に続く
“アントニオ猪木になる前”を知るブラジル在住日本人が口々に「惜しい人を亡くした」「他人を疑うことを知らずに…」彼らの英雄だったワケ

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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