オリンピックへの道BACK NUMBER
「あのユニフォーム、今どうなった?」国内大会で着用者なし…性的画像被害を防ぐ“ユニタード”が体操界で普及していない「3つの理由」
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byGetty Images
posted2022/09/23 11:02
東京五輪でユニタードを使用し注目を集めたドイツ代表
声を上げる女性アスリートへの“的外れな批判”
そもそも、ルール内でどのような選択をするのかは選手自身の意志による。ユニタードは選択肢の1つとして提示されたが、あくまでも選択肢の1つにほかならない。
性的画像に象徴されるように、メディアも含め、性的な視点から切り取るのは切り取る側の問題であって、選手側の問題ではない。以前も触れたことがあるが、ときに選手がSNSなどで寄せられるという、「撮られるのが嫌だったら、撮られる対象として狙われないような恰好をすればいい」といった言葉は的外れでしかない。
現在のところは、ユニタードが広まった、選手の人気を集めているということはなく、その理由は先にあげたような、競技面での意味や愛着など、さまざまな点にあるだろう。
性的画像などへの対処は、また別に考えられるべきことでもある。
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。