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悪送球、バントミス→なぜお立ち台に? オリックス宗佑磨が首位ソフトバンク撃破のサヨナラ打を打てた理由とは?「絶対に全員で優勝したい」

posted2022/09/22 11:02

 
悪送球、バントミス→なぜお立ち台に? オリックス宗佑磨が首位ソフトバンク撃破のサヨナラ打を打てた理由とは?「絶対に全員で優勝したい」<Number Web> photograph by KYODO

宗佑磨のサヨナラ打で首位ソフトバンクに3連勝したオリックス。翌日のロッテ戦にも勝利し、ゲーム差0の2位につける(9月21日時点)

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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 これは、あるかもしれない。

 昨年25年ぶりにパ・リーグ優勝を果たしたオリックスの、リーグ2連覇の芽が膨らんだ。

 9月17〜19日にホーム・京セラドーム大阪で行われた首位・ソフトバンクとの今季最後の3連戦に、3連勝。3に開いていたゲーム差を一気に0とした。まだ勝率1厘差でソフトバンクが首位に立っており、残り試合数もソフトバンクのほうが多いが、大きく勢いづく3連勝となったことは間違いない。

 3連戦初戦の17日はエース・山本由伸の日だった。9回にこの日最速157キロの剛球を見せつけるなど、気迫あふれる投球で4安打完封勝利。圧巻の投球内容でチームを鼓舞しただけでなく、完投したことが大きかった。あとの2試合に、惜しみなくリリーフ陣を注ぎ込むことができた。

 2戦目の18日は、初めて中5日で先発した宮城大弥が5回1安打無失点の好投を見せ、6回以降は宇田川優希、山崎颯一郎、阿部翔太、ジェイコブ・ワゲスパックが完封リレー。打っては、この日一軍復帰したばかりの1番・福田周平が決勝点をたたき出した。

 そして3戦目の19日は、宗佑磨の日だった。台風14号が近畿地方にも迫る中で行われた試合は荒れ、5-5で延長戦に突入。10回裏、4時間47分に及んだ熱戦を、宗がサヨナラ打で締めくくった。

「絶対に全員で優勝したいと思います!」

 ベンチを一斉に飛び出した選手たちに水を浴びせられ興奮に浸った宗は、一息つくと感極まって涙した。

 自称「泣き虫」の26歳は、お立ち台で照れくさそうに言った。

「いやーなんか、年齢を経るにつれて泣きやすくなってきてて(苦笑)。なんかすいませんでした。人生いろいろありまして、つらい時も楽しい時もあると思いますが、そんな時でも、僕たちも全力でやりますので、最後までついてきていただいて、絶対に全員で優勝したいと思います!」

 宗にとって、まさに「人生いろいろ」が詰まった試合だった。

【次ページ】 痛恨の悪送球、9回にはバントミスも

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