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小松原組はオレンジヘアーでイメージチェンジ、春から移籍した河辺愛菜の現在は? 今季CS初戦で見えた、日本人スケーターの進化 

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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posted2022/09/22 15:00

小松原組はオレンジヘアーでイメージチェンジ、春から移籍した河辺愛菜の現在は? 今季CS初戦で見えた、日本人スケーターの進化<Number Web> photograph by Akiko Tamura

今季CS初戦のUSインターナショナルクラシックに出場した日本人スケーターたち。今シーズンへの思いを聞いた

「去年は不安定な部分が多かったので、自信をなくしてしまった試合もあった。でもその中でもあの大きな舞台で滑ったことで、この試合では落ち着いた滑りができたと思います」

 今季の目標を聞くと、「海外の試合で去年よりも良い成績を出すことと、それと全日本選手権でも去年より良い演技ができたら良いなと思います」と笑顔を見せた。

 1位はSP5位から追い上げて総合190.64を手にした韓国のキム・イェリム、2位は総合183.40を獲得した同じく韓国のユ・ヨンだった。

オレンジ色の髪で登場したチームKOKO

 アイスダンスでは、小松原美里が髪を鮮やかなオレンジ色に染めて、大きくイメージチェンジをして登場。初めて氷上に出てきた時は、一瞬誰だかわからなかった。

 その理由を、小松原はこう語る。

「昨シーズンは夢であるオリンピックに出て、やっと(モントリオールの)先生のところに帰ってきた。今シーズンは、チームKOKOの新しい4年のスタートという意味を込めました」

 過去2シーズンはパンデミックによるカナダの入国制限と、小松原のビザの更新などの不具合があり、カナダでのトレーニングがほとんどできなかった。

 そんな中でも力作のフリー「Sayuri」をノーミスで滑り切った全日本選手権でタイトルを守って、北京オリンピック代表に選ばれた。

新フリーに込める思い

 今シーズンの彼女のイメージチェンジの鍵は、新フリー「フィフス・エレメント」のプログラムだ。

「私が演じているのはリールーというキャラクターで、彼(コレト)がブルース・ウィリスの演じたキャラクター。二人で一緒に宇宙と戦って、宇宙を救う。でも彼女の純粋な心は、戦争に行きたくないという気持ちもあるんです」と説明。反戦のメッセージを込めた意味もある作品なのだという。

「4年の間に滑ったプログラムは、ロマンチック系が多かった。今季は楽しい、特別なリレーションシップを見せたいと思ったんです」とコレトが補足する。

【次ページ】 この大会での収穫は?「よりうまくなりたい」

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