月刊スポーツ新聞時評BACK NUMBER
夏制覇の仙台育英、三冠王射程圏内の村上宗隆、快挙達成の大谷翔平…野球が熱かった8月のキーワードは「神」だった!
text by
プチ鹿島Petit Kashima
photograph byBUNGEISHUNJU
posted2022/09/01 11:00
大谷の偉業達成、夏の甲子園、村上の5打席連続本塁打……8月は野球のニュースが目白押しだった
仙台育英と下関国際の”初戦”はどう報じられていた?
それでは肝心の仙台育英と下関国際の試合をおさらいしてみる。両チームの初戦をスポーツ紙はどう報じていたか。
『史上初5投手で完封 仙台育英』(日刊スポーツ8月12日)
『下関国際誇る最速147キロ古賀&仲井 左右エース完封リレー』(日刊スポーツ・同)
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どちらも継投にスポットが当てられていた。
「青春は密」の優勝インタビューも話題となった仙台育英・須江航監督は、
《けが防止と全国制覇のため複数投手制にこだわった。理学療法士やトレーナーが選手の筋量などを測定して疲労度などをチェック。1週間の球数を350球に制限するなど徹底的に管理した。練習試合の登板予定はイニング数を含め1カ月先まで伝えた。平等に登板機会を提供。最速140キロ超の投手が10人以上在籍する投手王国を築いた。》(サンスポ8月23日)
仙台育英は今大会5試合で完投はゼロ。酷暑対策も大きな課題である甲子園にも対応したチームだったのかも。
ちなみに仙台育英が越えた「白河の関」(しらかわのせき)とは、奈良時代から平安時代まで現在の栃木、福島両県の境近くにあった関所のこと。
「関が鎮座する白河神社は、源義経が兄頼朝の挙兵を知って鎌倉に向かう道中に、勝利を願って祈願したと伝わる」(日刊スポーツ8月27日)
神様に勝利を願うと言えば、今年は「村神様」がすごい。
『世界新!!5打席連発 村神伝説 王もバースもメジャーも超えた』(サンスポ8月2日)
ヤクルトスワローズ・村上宗隆が8月も打ちまくった。紹介したいのは8月1日のサンスポ一面だ。前日の試合では阪神タイガース相手にホームラン3連発を放った村上。関東版と関西版の一面の違いが面白かったのだ。