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山崎康晃29歳が開幕戦リリーフ失敗で抱いていたクローザー返り咲きへの手応え「あっ、今年やれるな。ここでもう一度輝けるかもしれない」
posted2022/07/18 11:04
text by
石塚隆Takashi Ishizuka
photograph by
NIKKAN SPORTS
ゲームを締めくくるマウンド。自分のいるべき場所に立つことのできている喜びと責任感――。
横浜DeNAベイスターズでクローザーを務める山﨑康晃は、感慨深い表情で言うのだ。
「9回に出ていくこと。チームの最後のポジションで投げさせてもらい、自分自身本当にやりがいを感じていますし、がんばれているのかなって」
シリアスな表情で語った“集大成となる1年”
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かつて2年連続セーブ王を獲得し球界を代表する守護神だった山﨑ではあるが、過去2年は不調に陥り、その座を守ることができなかった。胸に去来する忸怩たる思い。しかし今季はオフ中からクローザー復帰を公言するなど、山﨑は、これまでにはなかった貪欲さを見せていた。キャンプ前に語っていた言葉を思い出す。
「今年に懸ける想いは強くて、チームのため、自分のため、家族のため、そしてファンの方々のために一生懸命尽力したいんです」
シリアスな表情を見せ、山﨑はこうつづけた。
「自分にとって“集大成となる1年”にするため、誇りを持って、腕を振っていきたい」
果たして今季、山﨑はクローザーへと復帰した。その座を競い合ったライバルは山﨑が不振のあいだ守護神を務めていた2つ年上の三嶋一輝だ。両者ともオープン戦では上々の仕上がりを見せて甲乙つけがたかったが、最終的に三浦大輔監督が「総合的に判断して」山﨑をクローザーに指名した。開幕直前の3月23日のことだった。
「正直、三嶋さんと僕のどっちが(9回を)投げるんだろうと思っていました。仮にあのときセットアッパーでという話があっても、しっかりと任された仕事をしながら、あきらめず9回を投げたいという気持ちを強く持っていたと思います。三浦監督からクローザーという話をいただいたときは素直にうれしかったですし、目指してきたポジションにもう1回チャレンジできるという気持ちで一杯でしたね」
三嶋への想い
そしてオフも一緒にトレーニングをする公私ともに仲のいい三嶋へ想いを寄せた。現在、故障により三嶋はファームで調整中である。