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ラミレスに聞く“成功する助っ人”の条件…「刺身や寿司を食べられる選手」の真意 「14球団にするべき」球界へ提言も

posted2022/07/15 11:02

 
ラミレスに聞く“成功する助っ人”の条件…「刺身や寿司を食べられる選手」の真意 「14球団にするべき」球界へ提言も<Number Web> photograph by Shigeki Yamamoto

ラミレスが語る日本プロ野球の魅力と今後への提言。そして外国人選手が成功するための「キーワード」とは?

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佐藤春佳

佐藤春佳Haruka Sato

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Shigeki Yamamoto

5月にNumber Web編集部が行った「プロ野球“最強助っ人”外国人」アンケートの00年代以降の部門で、堂々の1位に輝いたアレックス・ラミレス氏。現役時代はヤクルト、巨人などで活躍し、NPB通算2000安打を達成し外国人初の名球会入り。引退後はDeNAで5シーズン監督をつとめ、2017年には3位からクライマックス・シリーズ(CS)を勝ち抜き日本シリーズに進出した。そんなラミレス氏が語る日本プロ野球の魅力と今後への提言。そして今だから明かす外国人選手が日本で成功するための「3つのキーワード」とは?(全2回の前編/後編へ)

「日本で1年だけ稼いで…」から始まった伝説

 Number Web 編集部のアンケートで実に30%以上の票を集め1位に輝いたラミレス氏。外国人選手として初めて通算2000安打を達成した抜群の実力に加え、監督を務めた経歴や、19年に日本国籍を取得するなど、日本を愛し、日本に愛された明るいキャラクターもプロ野球ファンから大いに支持を受けた。

「プロ野球には沢山のレジェンド外国人がいます。その中で1位という素晴らしい結果となって、本当に光栄です。選手、監督として残した結果だけでなく、私が日本の文化を愛していることまで見てもらえたことが嬉しいですね」

 20年シーズン限りでDeNAの監督を退任してからは、野球評論家としての活動の一方で自身のYouTubeチャンネルを立ち上げたり、スポーツジムの経営や社会貢献活動に取り組んだりと、幅広く活躍している。プライベートでは夫人の美保さんとの間に7月上旬に第四子が誕生したばかり。22年目を迎える日本での生活を大いにエンジョイしているが、意外にもヤクルトの新外国人選手として初来日した01年シーズン当初は、1年だけ稼いですぐアメリカに戻るつもりだったという。

「多くの外国人選手がそう考えているように、私も最初はとりあえず1年間稼いで帰ろうと思っていました。再びアメリカでマイナーとメジャーを行き来するような生活に戻ってもいいように、ひとまず大金を手に入れるぞ、と。でも、実際に日本に来てみたら、初日からファンの方が私を受け入れて大きな愛情を注いでくれた。その中で結果も残すことができて、日本に愛情を感じるようになっていきました」

いま明かす「ここがヘンだよ」日本野球

 01年から7年間在籍したヤクルト、08年に移籍し4シーズン所属した巨人ではクリーンナップを担い、打撃部門のタイトルを計10度獲得するなど大活躍。ホームランを打った後のパフォーマンスでもファンを大いに楽しませた。「ラミちゃん」が感じた日本プロ野球の一番の魅力は何なのだろうか。

【次ページ】 監督時代に取り組んだ「2番打者の変革」

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