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根尾昂18歳が言い聞かせていた“ある言葉”と夜中に掛けた一本の電話「もちろん結果は欲しい。でも、段階があると思うので…」
text by
鈴木忠平Tadahira Suzuki
photograph byKiichi Matsumoto
posted2022/07/10 17:02
1年目の3月、インタビューに応じた根尾
キャンプの2月。沖縄・読谷村。さとうきび畑にそよぐ風が運んできた逸話である。
二軍のホテルで根尾を含む3人同部屋だったある年上の選手が、困ったようにスタッフに相談してきたという。
『夜、外から帰ってくると、根尾がリビングで素振りしているんです。何か邪魔しちゃいけない雰囲気で、ベッドに眠りに行きたいのに通りづらくて……』
また別の選手も。
『根尾が毎食、自分の食べるものをスマホで撮って、どこかに送っているんですよ。あれ、何しているんですかね……』
まだ高校を出たばかりだから。でもね――
キャンプを通じて、根尾を見守ってきたのが24年前の高卒ドラフト1位、二軍内野守備走塁コーチの荒木雅博だ。