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大谷翔平を三振させた元ソフトバンク左腕「彼は真の野球選手なんだ」 本人が熱く解説する「オオタニとの駆け引き、そしてだまし合い」 

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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posted2022/05/23 17:05

大谷翔平を三振させた元ソフトバンク左腕「彼は真の野球選手なんだ」 本人が熱く解説する「オオタニとの駆け引き、そしてだまし合い」<Number Web> photograph by Getty Images

5月17日に対戦したエンゼルスの打者・大谷翔平とレンジャースの左腕・ムーア。元ソフトバンクの名投手は大谷をどう評価しているのか?

ムーア本人が解説「大谷との駆け引き、騙し合い」

「僕の球種からすれば、速いカーブはきっと彼の頭の中にあっただろうね。左打者への割合として多いからね。それから、スライダーや遅いカーブも意識していたんじゃないかな。まぁ、大谷に限った話ではないが、投手と打者は駆け引き、騙し合いだから。今日の自分は何がいいのか、自分の状態を頭に入れながら、打者が何を考えているのか、待っている球は何なのか。そんなところをマウンドで見極めながら投げる。投手と打者の対決とはそういうもの。幸い、今年は自分の体の状態がいいからね。マウンドで集中できている」

 かつてムーアは95マイル(約153キロ)を超える直球で力勝負を挑んだ。だが、14年にトミー・ジョン手術を経験してからはシンカー、チェンジアップ、スライダー、2種類のカーブを丁寧に投げ分け活路を見出す技巧派へと転身した。だからこそ、マウンドでの観察眼は重要となる。

ソフトバンク時代の思い出「一蘭ラーメンは本当に良かった」

 そんな彼にたった1年のシーズンではあったが、日本での思い出を聞いてみた。彼は福岡の街の素晴らしさと食べ物の美味しさを懐かしそうに話し出した。

「家族でよくビーチに出かけたね。週に3、4回は行っていたよ。あの頃は妻が妊娠中でね。青い空と太陽を眺めるのが大好きで、ビーチの近くで売っているタコスを買って長男とのんびり楽しんだ。それからラーメンと焼肉にはよく食べに行った。おかげで5キロ近く太っちゃってね。ホークスの仲間に『アメリカで投げていたのを見てたけど、もっと痩せていたよね』って言われた(笑)。食事は本当においしかった。ウエイトを気にしすぎて、一人前しか食べられなかったのが何よりも辛かったよ(笑)」

 ムーアに一番のお気に入りの店を聞いてみた。すると彼は迷うことなくある有名店の名を挙げた。

「一蘭ラーメンは本当に良かった。緑と赤だよね? 僕はあの店のスタイルが大好きなんだ。仕切りがあって特別な個別のスペース。チケット(食券)を買って食べるのも好きだったなぁ(笑)。あとお店の名前は覚えていないんだけど、日本のカレーライスは最高だね。信じられないおいしさだった。本当に日本では素晴らしい時間を過ごさせてもらった」

【次ページ】 ムーアが語る大谷翔平の凄さ「彼は真の野球選手なんだ」

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