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張本智和(18)はなぜ“初の海外リーグ挑戦”を選んだのか? 「ここ数年、少し足踏みが続いている」明かしていた葛藤

posted2022/05/23 06:00

 
張本智和(18)はなぜ“初の海外リーグ挑戦”を選んだのか? 「ここ数年、少し足踏みが続いている」明かしていた葛藤<Number Web> photograph by KYODO

張本はパリ五輪の第1回選考会となった「ライオンカップ・トップ32」で、約2年3カ月ぶりに国内大会を制した

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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KYODO

 強くなりたい。自分の殻を打ち破りたい。卓球の東京五輪男子団体銅メダリスト・張本智和が、早稲田大の通信教育課程へ進学したこの4月、新たな挑戦をスタートさせた。2017年から約5年間所属していた木下グループを離れてIMGへ所属先を変更。そして、自身初の海外リーグ参戦として、ドイツ・ブンデスリーガの「ノイ・ウルム」から欧州チャンピオンズリーグ(CL)に出場することを決断した。

 '17年8月に史上最年少の14歳61日でITTFワールドツアー男子シングルス初優勝を飾るなど、飛ぶ鳥を落とす勢いで成長してきた張本だが、日本のエースとして戦うようになったここ数年は重圧を背負い、苦しみを味わってきた。

 世界ランキング4位で出場した昨夏の東京五輪男子シングルスでは、4回戦で世界28位のダルコ・ヨルギッチ(スロベニア)に3-4で競り負け、「普段の思いきったプレーができなかった」と唇を噛んだ。男子団体ではシングルス5戦全勝で銅メダルに貢献したが、昨秋の世界選手権男子シングルスではまさかの初戦敗退。「これが今の実力」とうなだれた。

 団体やダブルスで好成績を残してもシングルスで結果が出ないことが続き、さらに今年1月には腰痛にも見舞われた。しかし、どんな苦境でも努力を積み重ねることだけは忘れなかった。復調の兆しを感じながら臨んだ3月のパリ五輪代表第1回国内選考会で優勝。「相手に向かっていくプレーができたという感覚は久しぶりだった」としみじみと言った。

喉から手が出るほどの刺激的な環境

 ウルムには、張本のほかにも東京五輪男子シングルス銅のドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)、'21年世界選手権男子シングルス銀のトルルス・モーレゴード(スウェーデン)らが加わる予定だ。「ここ数年、少し足踏みが続いている」と語っていた張本にとっては、喉から手が出るほどの刺激的な環境。SNSで発信した「初めての海外リーグにワクワクしています」とのコメントからは、欧州CLでの戦いはもちろん、世界屈指の顔ぶれがそろうチーム内の練習に対する期待感も伝わってくる。

 今秋にはアジア大会や世界選手権も控える。再び挑戦者の心意気を手にした18歳は、「世界とアジアの1位を取れるように頑張りたい」と、意気込みをさらに強めていた。

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