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「連敗? 自分は何も気にしないです」堀口恭司が語る“格闘家としての理想“と“挑戦者のスタンス”《天心vs武尊の見どころも解説》
text by
田中大貴Daiki Tanaka
photograph byYuki Suenaga
posted2022/05/13 11:01
Bellatorバンタム級ワールドGP準々決勝でパッチー・ミックスに敗れ、格闘家人生で初の連敗を喫した堀口恭司。再び這い上がることを力強く語った
――日本の格闘技界では、那須川天心vs武尊の対決に注目が集まっています(6月19日、東京ドーム)。どんな試合内容になると思いますか?
堀口 試合を想像することって難しいんですよ。でも、武尊くんはガンガンいって、天心くんはちょっと距離を測りながら、ポイントを取るみたいな感じでやるのかなと思います。技術とスピード(那須川)対パワー(武尊)って感じじゃないですかね。
――放送席に座らないんですか?
堀口 6月19日? そこまで日本にはいないですよ、長いです(笑)。
――堀口選手は実際に那須川選手と対戦しています(18年9月30日、キックボクシングルールで対戦。判定負けを喫したが熱戦を繰り広げた)。改めて、那須川選手の魅力はどこにありますか?
堀口 ちょっと悪い言い方かもしれないですけど、天心くんって性格がビビりというか繊細なところがあるじゃないですか。試合もいつもビビりながら、でも、だから反応が速いんですよ。そういうところがすごいなと。それがなくなっちゃうとパンチをもらっちゃいますから。人間、怖いと思ったら反応する。自分は怖さがなくて、当たってもいいや、ぐらいに思っているので。もちろん、(那須川の)目がいいというのは大きいですけど、反応の速さは性格も関係していると思います。
――武尊選手のパワーのあるパンチは警戒しないといけません。
堀口 天心くんはチームでやっていますから、対処法はすごく考えていると思いますよ。試合で実際にその作戦をできるだけの練習量をこなしているので、そこもすごい。練習していることを試合でも出せる強みはありますね。
――試合のポイントは?
堀口 それぞれの弱点とかは言わない方がいいですよね(笑)。天心くんは針の穴に糸を通すみたいなイメージで、(距離が)近くても遠くても当てる技術がある。武尊くんは近くで“ガチャガチャ”するタイプ。予想できないパンチってあるんですよね。1、2発は予想できても、3、4発くるんですよ。どんなにパンチを避けても、もらっちゃうことがあって。
――それに武尊選手は打ち勝ってきた実績もあります。
堀口 そういう展開になる可能性はあると思いますよ。だから、判定までもつれたら天心くんが勝つんじゃないかと思いますが、KOだったら武尊くんの方が(可能性は)高いんじゃないかなと。パワーもスタミナもあるし、武尊くんもすごいですよ。まぁ、でもあくまで“予想”なので。試合はやってみないとわからないですよ(笑)。
――試合後にまた解説をお願いします(笑)。話を戻すと、まだ次戦は決まっていないとのことですが、これからどんな時間を過ごしていくのでしょうか?