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「データ通りにいかないのが野球」好調の鈴木誠也が最優先した感覚。
posted2022/05/09 07:00
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
KYODO
メジャー1年目のカブス鈴木誠也が、快調なスタートを切った。デビュー戦となった4月7日の開幕戦で初安打を放つと、2戦目には初打点、3戦目には初本塁打と、確かな足取りで階段を駆け上がっていく。開幕2週目には、ナ・リーグの週間MVPに選出され、全米での知名度も一気に上がった。それでも、鈴木には安堵感も気の緩みもない。
「必死にやって、結果が今、たまたまついてきている。嬉しいけれど、たかが1週間。続けられなかったら意味がない」
昨オフのロックアウトが3カ月に及んだ影響で、契約交渉が遅れ、キャンプに合流したのは3月18日。オープン戦はわずか7試合、計20打席の出場にとどまり、実戦不足が心配された。だが、デビュー以来、9試合連続安打をマークするなど、周囲の懸念をあっさりと打ち消した。