筋肉を落とすわけにはいかなくなった

ーーボディメイクとボディビルの違いは、どういった部分なのでしょう。

とももと　私も明確な違いはわからないところがあるんですけど、ボディメイクの大会というと筋肉をきれいに見せることに主眼を置いているというか。ベストボディ・ジャパンをはじめとする女性が出る大会は、ボディメイクが主になるんですよね。男性が出る大会はボディビルが主になっていて、いかに筋肉があるのかと筋肉量を競う感じ。

　もちろん見た目も大事なんですけど、ボディビルとボディメイクって筋肉の量によって分かれている気がしますね。ボディメイクは、より美しく体を見せるみたいな。どっちかというとミスコンみたいなイメージの大会で。ボディビルというと、もう筋肉量をガチで競う大会の感じのイメージがありますね。

ーーとももとさんとしては、ボディメイクとボディビルのどちらに進みつつありますか。

とももと　今年はFWJ（Fitness World Japan）に出ようと思ってまして。2020年大会のモノキニという後ろがビキニで前がワンピースになっている衣装を着てポージングする部門で優勝しているんですけど、今度はビキニ部門に挑戦しようと。どっちかというとボディビルに寄っていて、筋肉量を競う感じですね。

　コスプレのほうでも筋肉を求められているので、ちょっと落とすわけにはいかなくなりましたね。筋肉があったほうが、みなさんも喜んでくれるんじゃないかって。

「女性らしくない」と批判する人には…

ーー大学で経済と経営を学んでいただけに、とももとさんは数字にも強いのではないかと。やはり、トレーニングも効率や数値を重視して行われていますか。

とももと　効率よくトレーニングをして筋肉をつけるというのは、すごく意識していて。どこの筋肉を動かせば、どこが動くとか。どこの関節を動かしたら、どこの筋肉につながってるというのは、一通り勉強しましたね。それをわかったうえでやるのとやらないとだと、効き方がけっこう違うんですよ。

　なので、そういう部分をわりと意識しながらやっています。たとえば背中のトレーニングだったら、小指側に力を入れると背中にも力が入りやすいとか。

　数字に関しては、10回できるかできないかの重さで3セットとか。そういうふうに決めてやっています。

ーー自分を追い込むことはしないとおっしゃっていましたが、トレーニングでもそのあたりは揺るぎなく。

とももと　もちろん、筋肉を鍛えるので追い込むということになるんですけど、体を傷めるまではやらないというか。たぶん、それってあまり効率はよくないなと思うんです。

ーー筋肉をつけた女性に対して「女性らしくない」といったネガティブな声もありますよね。とももとさんを筆頭に、トレーニングされている方々はまったく気にされてはいないと思いますが。

とももと　ああ、まったく。「そんなことを言う人にはワンパンだ」くらいにしか思ってないです。実際にやりませんけど、肩パンだったら勝つ自信はありますね（笑）。もう普通のモデルには戻れないし、後戻りもできないから、このままやっていきます。

（撮影＝杉山拓也）

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