中学生レスラーから届いたLINE

　アイスリボンの新世代の中では、ハム子の娘で親子でタッグベルトを巻いていた星いぶきが気になると志田。フリーでレギュラー参戦している尾崎妹加も印象に残っているという。

　藤本によると、中学生レスラーの咲蘭は今大会で「マッスルビーナスと試合がしたいです」とLINEしてきたそうだ。

「志田ちゃんと対戦したことない若手がいっぱいいますから。志田ちゃんと試合をして、エキスを吸収して、私が復帰した時にまた試合する。そういう楽しみができました。

　まだまだたくさんの芽があります。まだ出てない芽も。私がいなくなったところで“アイスリボンは終わった”とか“解散だ”とか、そんなことはないです。安心してください」

　藤本は休業中、スタッフとしての業務に集中するとのこと。リング以外での体制を整えることも、今のアイスリボンには必要だと言う。志田という力強い味方を得たからこそ、藤本が裏方で腕を振るうことも可能になる。それに、自分の復帰だってアイスリボンの未来なんだと藤本。

「私は日本の女子プロレスが一番だって思ってます」

　志田はアメリカから2カ月に1度のペースで帰国、試合をしていきたいそうだ。考えているのは、日米同時進行での活動。AEWも志田のプランに理解を示している。

「私は日本の女子プロレスが一番だって思ってます。と同時に、アメリカで得たものもあります。全体を見ることができるようになったのが大きな変化ですね。アメリカでは会場だけでなくテレビも含めて自分をいかに魅力的に見せるかが大事なんです。“テレビに映る人”として魅力がないと、すぐにチャンネルを変えられてしまうので。

　視聴率が落ちてしまう選手にチャンスはこない。そういうところで闘って、1年間ベルトを巻いたという経験は誰にも負けてないと思ってます。私はアイスリボンをやめる時、常に自分に厳しい環境で試合がしたいと思ったんですよ。それがアメリカにありました。

　その経験があって、今度は日本とアメリカ同時進行でやっていきたいし、それができると思ってます。まだ誰もやっていないことだからこそ、やりたいですね」

　志田が“今のアイスリボン”でどんな闘いを見せていくか。志田と闘った若手が何を感じ、どう成長していくか。志田の未来、若手たちの未来、そしてアイスリボンの未来。いずれも見届けがいのあるものになるはずだ。

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