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「今季の大谷翔平からは余裕すら感じる」 毎年キャンプを取材・現地記者が痛感した“明らかな違い”とは? フリー打撃成績も徹底比較

posted2022/03/26 17:04

 
「今季の大谷翔平からは余裕すら感じる」 毎年キャンプを取材・現地記者が痛感した“明らかな違い”とは? フリー打撃成績も徹底比較<Number Web> photograph by Getty Images

3月21日、ロイヤルズとのオープン戦で今季実戦初登板となった大谷翔平

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斎藤庸裕

斎藤庸裕Nobuhiro Saito

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 例年より約1カ月遅れで始まった今年3月14日のキャンプ初日。エンゼルス大谷翔平投手(27)はパワー全開だった。屋外でフリー打撃を行い、6セットで43スイング。最初のセットは軽めで終えたが、徐々にギアを上げ、8本の柵越えを放った。中堅から左方向を中心に打ち返し、バックスクリーン右へ推定飛距離140メートルの特大弾もあった。

過去キャンプのフリー打撃を振り返ると…

 過去を振り返ると、大谷の打撃の“お披露目会”となるのがキャンプ初日だ。1年目の18年、バッテリー組キャンプ初日のフリー打撃では33スイング中、7本の柵越え。同組で練習していた捕手陣や、当時のビリー・エプラーGMらを驚かせた。野手組が合流した19日は、右の主砲トラウト、将来の野球殿堂入りが確実視されているアルバート・プホルスらメジャーの大物選手たちと同組。逆風の影響もあったが、柵越えの本数で大谷を下回ったトラウトには「信じられないパワーだ」と言わしめた。

 2年目は右肘のトミー・ジョン手術からのリハビリ中で、フリー打撃は行わなかったが、3年目の20年は参加初日から進化した姿を披露。ノーステップでかかとを上げてタイミングを取る従来の打法から、右足を少し上げてタイミングをとる打ち方で合計25スイング。全方向へ打ち分け、柵越えは5本で、バックスクリーンへ推定135メートルの1発もあった。4年目は新型コロナ感染防止対策による取材規制で、フリー打撃を間近で見ることはできなかったが、例年、大谷がフリー打撃でどれだけ飛ばすのかは、キャンプ序盤のメインイベントでもある。

 球場外からだが、今季はファンもキャンプの練習を見学。大谷のフリー打撃の際には、ホームランボールを取ろうと約80人ものファンがフェンス際に押し寄せた。昨年は規制で閑散とした中での調整だったが、ファンや日米メディアが大谷の一挙手一投足に注目する、通常のメジャーキャンプの光景が戻ってきた。

【次ページ】 これまでとの“明らかな違い”とは?

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