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「19歳の藤井聡太五冠」や羽生善治九段の“偉大な連続A級29期”に胸キュン… 観る将マンガ家が描く《2月の将棋ハイライト》 

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千田純生

千田純生JUNSEI CHIDA

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photograph byJunsei Chida(illustration)

posted2022/03/01 17:00

「19歳の藤井聡太五冠」や羽生善治九段の“偉大な連続A級29期”に胸キュン… 観る将マンガ家が描く《2月の将棋ハイライト》<Number Web> photograph by Junsei Chida(illustration)

観る将マンガ家・千田先生が描いた「2月の将棋ハイライト」。これまでのイラストは関連記事からもご覧になれます!

 藤井五冠は中学生当時のデビュー直後から「望外」「僥倖」といった表現を使っていました。今思うとひっくり返りそうになるんですが、将棋以外の分野にも幅広く興味を持ち、学んでいこうという姿勢……マンガ家である僕も学んでいきたいと思うんですが、あんな自然にすっと言語化できないよなあと思うと、やっぱり藤井五冠の頭脳はすさまじいです。

最年少五冠達成で「キュンポーズ」も

 そんなストイックさとともに、ファンへのサービス精神も両立しているのが藤井五冠の魅力でもあります。五冠達成翌日、スポーツ紙に掲載されたのはなんと「ハートマークの風船の中でのキュンポーズ(たぶん)」で笑顔。写真の雰囲気から往年のアイドル感が漂っていました(笑)。

さらにはパーカーという“意外と見たことがないラフな普段着風コスプレ”も話題になりましたね。「将棋界の若きBOSS」へとこのまま駆け上がるのか。本当に1カ月どころか1つ1つの対局が目を離せない日々は続いていきそうです。

2)棋王戦で見た渡辺二冠の強さと、伊藤新女流名人

 王将戦では藤井五冠に敗れた渡辺明二冠。棋聖戦に続く“スイープ”となった戦いは心身ともに計り知れないダメージがあったかと思いますが……たくましく戦っています。特に取り上げたいのは、2月に開幕した棋王戦五番勝負です。

 タイトル保持者の渡辺明棋王が迎え撃つのは、永瀬拓矢王座。現在の八大タイトルを藤井五冠とともに分け合う同士の直接対決です。夫婦ともにお2人の大ファンということで、王将戦と同等以上の注目をしていましたが、第2局を終えて渡辺棋王の連勝。10連覇という途方もない大記録へ、あと1勝としています。

 あれだけ強い永瀬王座相手に連勝を飾るのだから……やはり渡辺二冠は将棋界きっての実力者であると再認識します。それとともに、藤井五冠の強さにも身震いがするわけですが。

 永瀬王座について、将棋以外の面で気になっているのは「おやつ」です。昨年末に行なわれた「将棋オールスター東西対抗戦」を観戦したときのこと。棋士の方々のトークショーを大いに楽しんだわけですが、そこで永瀬王座が「2022年の目標はダイエットです」とおっしゃっていました。

 食いしん坊の「軍曹」こと永瀬王座がそんな宣言するとは! と思っていたところ、たしかに第1局のおやつはコーヒーしか頼みませんでした。妻氏は「食が細くなっちゃったのかな?」と心配していたんですが、2局目は午前・午後ともにケーキを頼まれていまして、一安心です。ぜひ3月6日の第3局も大熱戦を期待しています。

【次ページ】 藤井五冠が戦う順位戦の状況(イラスト有)

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