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なつぽいが目指す「スターダムの絶対的ヒロイン」 上谷沙弥との王座戦は“新”ライバルストーリーへ…復帰のKAIRIとの関係は? 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byNorihiro Hashimoto

posted2022/02/27 11:02

なつぽいが目指す「スターダムの絶対的ヒロイン」 上谷沙弥との王座戦は“新”ライバルストーリーへ…復帰のKAIRIとの関係は?<Number Web> photograph by Norihiro Hashimoto

2月23日、ワンダー・オブ・スターダム王座をかけて対戦したなつぽい(挑戦者)とチャンピオン上谷沙弥

 ベルトは逃しても“約束”にはいろんな思いが込められているとなつぽい。KAIRIのスターダム復帰は嬉しいが、複雑なところもある。

「今の私は(所属ユニット)ドンナ・デル・モンドのなつぽいなので。DDM以外はみんな敵という感覚もあるんです。KAIRIさんがこれからどんな闘いをしていくのか分からないけど“DDMではない相手”としてKAIRIさんに気持ちをぶつけていくことになるのかなと。敵としてKAIRIさんと闘う覚悟もできてます。むしろそれが楽しみですね」

「絶対的ヒロインは自分でありたいんですよ」

 3月の両国、さらにその先へ。長岡大会を経て、スターダムが紡ぐ物語はさらに重層的になった。なつぽいも、その大事なポイントを担うことになるだろう。本人にとっても望むところだ。もちろん白いベルトは巻きたい。しかしタイトルマッチではなくとも、目指す立ち位置がある。それは「絶対的ヒロイン」だ。

「スターダムにはいろんな選手がいて、大会ごとに主役が変わる。それが面白いところだと思います。ただ主役が変わっても、絶対的ヒロインは自分でありたいんですよ」

 チャンピオンは他にもいる。選手層が厚いから、メインイベンターは日替わりでも成り立つ。だがスターダムには“アイコン”と呼ばれる岩谷麻優がいて、出番がどこであれ独自の存在感を示している。他団体で言えば、棚橋弘至はいつ何時でも“エース”であり、葛西純はベルトを巻いていようがいなかろうが“デスマッチのカリスマ”。同じような意味で、なつぽいはスターダムの絶対的ヒロインでありたいのだ。カッコいい英雄ではなく、ヒロインだということにも意味がある。

「まっすぐ、王道でキラキラしてるだけがヒロインじゃないと思うんですよ。私が大事にしたいのは感情。ムカつくとか、自分が間違ってるのは分かってても引けないとか、そういう人間ならではのリアルな気持ちを体現したいです。カッコいいだけじゃなく、笑ったり泣いたり怒ったり、どんな姿からも目が離せないのがヒロインだと思うので」

 主人公は他にいてもいい。だが、時にヒロインは主人公を虜にし、翻弄する。物語を作り、動かし、引っ張りもする。わさび入りシュークリームを食べて泣いたりしつつ、なつぽいは“フィーバー月間”でその存在感をさらに強固なものにした。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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