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鍵山優真が父・正和コーチに「オリンピックで優勝したい」と告げた日…北京五輪銀メダリストの原風景は“父のスケート”だった
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byAtsushi Hashimoto
posted2022/02/15 11:00
2019年全日本ジュニアで初優勝を果たした鍵山優真
語っていた「最終的な目標は五輪の金メダル」
今回の全日本ジュニア優勝で、来年1月のユース五輪と今季最大の目標としていた3月の世界ジュニア選手権の出場権も手にすることになった。その前にはジュニアグランプリファイナルと全日本選手権も控えている。次々とやってくる勝負の舞台に向けて、鍵山はひたすら意欲を燃やしている。
「まずは今跳べているジャンプを磨いて、加点をもらえるジャンプにするのが一番。それに加えて、フリップやループの4回転ジャンプを練習したいと思っています」
一歩一歩、ステップを踏みながら、最終的に目指すところへ向かう。その青写真が目の前にある。
「最終的な目標は五輪での金メダルです。父から、体験した人にしかわからない五輪の雰囲気などの話を聞いたりもします。来年のユース五輪では一つの体験として、選手村の雰囲気など『こういう感じなんだ』というのを学べたらいいなと思います」
長く愛されていくであろうピュアな笑顔がそこにあった。
鍵山優真Yuma Kagiyama
2003年5月5日、長野県北佐久郡軽井沢町生まれ。5歳からスケートを始め、横浜を練習拠点に父の指導を受ける。今年8月、ジュニアグランプリ第1戦のフランス大会で優勝。11月の全日本ジュニアで国内初タイトルを獲得した。現在、星槎国際高横浜1年。158cm。