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グラウンドが消灯してもスマホの光で夜練習…“忙しすぎる早大生箱根ランナー”はどんな時間割を過ごしていたのか? 

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和田悟志

和田悟志Satoshi Wada

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photograph byYuki Suenaga

posted2022/01/31 17:25

グラウンドが消灯してもスマホの光で夜練習…“忙しすぎる早大生箱根ランナー”はどんな時間割を過ごしていたのか?<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

今年の箱根駅伝、早大で4区を任されたのは1年生の石塚陽士選手。教育学部理学科生物学専修で、この1年間は文武両立の忙しい日々を送ってきた

 また、スピードランナーというと、一歩が大きいストライド走法が多いが、石塚は珍しくピッチ走法のランナーだ。それゆえに、起伏や強風など悪条件にも強い。

「箱根で、タイムが比較的良かったのは自信になりましたが、気象条件も良かったので……。最低限の仕事はできたと思うんですけど、往路を走るメンバーとしては、プラスアルファが求められていたと思う。それができなかったのが良くなかった点です」

 石塚自身は反省を口にするが、目標に掲げていた通り、マルチぶりの片鱗を見せることができたルーキーイヤーだったのではないか。

「箱根でいえば、2区を視野に入れて……」

 中谷雄飛や太田直希、千明龍之佑らこれまで主力を担ってきた世代が卒業するため、新シーズンは、石塚には1年目以上の活躍が求められる。

「これまでは2番手のグループみたいなイメージを持たれていたと思うんですけど、選手層が薄くなってしまうので、自分がエースの一人として走っていくという自覚を持って取り組んでいきたいです。箱根でいえば、2区を視野に入れて、結果的に他の区間に回るとしても、2区に対応できる走力を、これからの1年間で付けていきたいと思っています」

 石塚自身、早くも主力としての自覚が備わっている。

 箱根予選会からの出直しとなるが、もちろんトラックも疎かにするつもりはない。

「高速化が進んでいるので、あんまりスピードを殺し過ぎても良くないと思う。トラックシーズンを多少早めに切りあげることはあるかもしれませんが、トラックはトラックでしっかりスピードに集中して取り組み、1500mもしくは5000mをメインにやっていきたい。そして、夏合宿からしっかり距離を積み上げていきたいと考えています」

 マルチに才能を発揮する理系ランナーの石塚は、名門復活の鍵を握る存在になってきそうだ。

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