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長谷部誠の若き日は「お子ちゃま」だったけど… 偉大なキャプテン+今もブンデスの主力として“心を整えた”理由〈祝38歳〉 

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photograph byAsami Enomoto/JMPA

posted2022/01/18 11:02

長谷部誠の若き日は「お子ちゃま」だったけど… 偉大なキャプテン+今もブンデスの主力として“心を整えた”理由〈祝38歳〉<Number Web> photograph by Asami Enomoto/JMPA

日本代表で長年キャプテンを務めた長谷部誠。1月18日で38歳となった

 13年前、日本代表の中心を担っていたのは中村俊輔や中澤佑二、楢崎正剛など、ドイツW杯などを知る年上の選手たちだった。その中で長谷部は08年1月からブンデスリーガへと挑戦。マガト監督の信頼を得て、日本代表での存在感も徐々に高めていった。

 そのマガト監督と言えば、軍隊式とも評された猛烈な練習量で有名だった(シャルケ時代の内田篤人も証言しているほどだが)。さらにはピッチで表現するスタイルも、長谷部のサッカー観を揺さぶった。

「シンプルに細かくパスをつないでいくのが、サッカーだというイメージがあった」とは長谷部の弁だが、ロングボールで積極的にチャンスメイクを試みよ、というマガト監督の指示には当初、抵抗感があったという。それでも異なるサッカー観を受け入れ、消化し、ブンデスリーガ制覇という勲章を手に入れたのだった。

選手ミーティングを2年半ぶりに解禁したワケ

<名言3>
真の強いチームになるためには、それぞれが何が大切かを自覚して、自主的に行動することが必要なんです。
(長谷部誠/Number830号 2013年6月13日発売)

◇解説◇
 南アフリカW杯後、キャプテンマークを巻き続けた長谷部。岡田武史に始まり、アルベルト・ザッケローニ、ハビエル・アギーレ、ヴァイッド・ハリルホジッチ、西野朗と各監督が信頼を寄せ続けたことが、彼の凄みを雄弁に語る。

 長谷部が理想とするキャプテン像は、言葉を用いずともその存在感によってチームを引き締めるリーダーだという。ブラジルW杯予選中も黙して語らず、選手それぞれの自覚を促してきたが、オーストラリア戦の3日前、アジアカップ以来約2年半封印してきた選手ミーティングを突然呼びかけた。

「何か問題があったときに、言葉で注意するのは楽なことです。けれど、人に言われてやるようなチームでは限界がある。(中略)選手ミーティングはそんなにたくさんやるものではない。でも、ポイントを見てやるのは有効かなって。選手だけで話し合ったことで、効果があったと思います」

【次ページ】 『心を整える。』での彼なりのユーモア

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