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上原浩治の「あっぱれ!」な3つの日米実績… 日本野球史上最強のコントロールと称えたいワケ《張本勲の「喝!」を継承》

posted2022/01/16 06:00

 
上原浩治の「あっぱれ!」な3つの日米実績… 日本野球史上最強のコントロールと称えたいワケ《張本勲の「喝!」を継承》<Number Web> photograph by Sports Graphic Number/Getty Images

巨人、侍ジャパン、レッドソックス。上原浩治が残した実績とコントロールはまさに「あっぱれ!」

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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 日曜朝の「喝!」の声を発するのは誰になるか? アンタッチャブルなNPB通算3085安打の記録を持つ張本勲が23年間座った席には、新たに誰が座るのか?

 年末年始にかけて読者各位は「笑点」の「次の一人」とともに、ずいぶん気をもんだのではないか。新たな「週刊御意見番」は上原浩治になった。

 ダルビッシュ有が手を挙げたと報じられたこともあったが、アメリカ在住の現役選手がリモートにせよ毎日曜朝に顔を出すのは難しいだろう。

 上原浩治は現役時代の2012年11月11日を皮切りに「助っ人枠」の常連になり、安定感のあるコメントを寄せた。NPBだけでなくMLBでも大活躍した上原だけに張本の「〇〇選手はアメリカなんかで野球しないで、早く帰ってきてもらいたいね」的な発言には「張本さんに喝!」を出すこともあった。

 旗幟鮮明で、明快、かつ関西人ならではの当たりの柔らかさもあり、適任だと言えるだろう。

 では上原浩治の実績はどんなものなのか? 張本勲の後釜に座る資格があるのか?

 若い野球ファンの中にはご存じない人も増えていると思うので、野球選手・上原浩治の実績を2つの観点から振り返っていこう。

1)先発と救援、日本とアメリカで大活躍

 上原の日米の成績を振り返ろう。

 NPB 112勝67敗33S 23H 1583.2回 率3.02
 最多勝2回、最優秀防御率2回、最多奪三振2回、最高勝率3回
 新人王、沢村賞2回、ベストナイン2回、ゴールデングラブ賞2回

 日本では先発投手として獲得できるタイトルはあらかた獲得した感がある。松坂大輔と同じ1999年デビュー、華やかな松坂の人気にやや煽られた感はあるが、21世紀初頭のエースだったのは間違いない。

 さらに2007年にはクローザーとして32セーブを挙げている。

 MLB 22勝26敗95S 81H 480.2回 率2.66
 ワールドチャンピオン1回

 オリオールズに移籍した2009年は先発だったが、左太もも、右ひじなど故障が相次ぎ、救援投手に転向。レンジャーズを経てレッドソックスに移籍してからはクローザーとして活躍した。

 MLBのクローザーと言えばクレイグ・キンブレル、フェルナンド・ロドニーのように100マイル近い剛速球で打者を圧倒するのが一般的な中で、上原は140km/hそこそこの速球に、スプリット、スライダーという配球で並みいる強打者を手玉に取った。

【次ページ】 2)日本野球史上最も制球力が高い投手

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