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大谷翔平が質問「卵のたんぱく質と牛乳のカゼインの違いは何ですか?」 自主トレに帯同した管理栄養士が語る“大谷の食哲学”
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph bymeiji
posted2022/01/15 17:02
明治は2015年から体作りやコンディショニングなど、食と健康の分野で総合的にサポートする契約を結んでいる。写真右が大前恵さん
「自分で作る簡単な料理も覚えておきたいと」
シーズンが始まれば球場で食事ができますが、自分で作る簡単な料理も覚えておきたいということだったので、同行した調理の方から説明を聞きながら一緒にやってみたり、好物のオムレツの作り方を覚えたり。勘がいいので、お米もお鍋ですぐに炊けるようになりました。
大谷選手を見ていると、「プロ意識」という感覚すらないほど自然に、野球が上手くなることだけをずっと考えているんだな、と感じます。こういうトレーニングをするとこの栄養が必要になるからこれを食べる。努力して節制する、ということではなく、それが当たり前という思考なのだと分かってきました。
もちろん、美味しい物に全く興味がないわけではないし、1年に何度かは好きなだけ食べることもあるようですが、基本的にはそれを必要としていない。トレーニングも、栄養面の知識も常にアップデートしていて、進化するためにトライし続けているのが彼のスタイルなのだと感じています。