フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
「夢に年齢制限はない」遅咲きのフィギュア全米女王マライア・ベル25歳の輝き「4回転も3アクセルもなし。それでも貫禄の演技だった」
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byGetty Images
posted2022/01/12 11:00
フィギュアスケート全米選手権にて、25歳にして初優勝を果たしたマライア・ベル
この大会では摂食障害と鬱病から復帰したグレイシー・ゴールドも出場。SPでは3+3を成功させて6位でフリーの最終グループに食い込むという健闘ぶりを見せた。彼女も現在26歳になった。
「本当にすごい戦士。彼女は復帰を目指してここまでずっと努力をしてきました」とベルはゴールドを褒めたたえた。
「夢を実現させるのに、年齢の制限はありません」
USFSは女子決勝の翌日、ベル、カレン・チェン、そしてアリサ・リュウを北京オリンピックの代表に選んだことを発表した。この会見でベルは、私生活で婚約解消という事件があり、精神的に落ち込んで一時はスケートにも影響があったことを告白。
「でもこんなことで諦めてはいけない、と思いました」
昨シーズンは全米で5位に終わり、世界への代表を逃すという失望も味わった。多くの困難を乗り越えて初めて獲得した全米タイトルを手に、25歳の新女王は北京に挑む。
「年齢はただの数字に過ぎません。夢を実現させるのに、年齢の制限はありません」
記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。