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《独占インタビュー》朝倉海が大晦日RIZINで“最強の証明”を誓う理由「勝っても評価が上がらない闘い。だから強くなれた」 

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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photograph byTakashi Shimizu

posted2021/12/30 17:10

《独占インタビュー》朝倉海が大晦日RIZINで“最強の証明”を誓う理由「勝っても評価が上がらない闘い。だから強くなれた」<Number Web> photograph by Takashi Shimizu

大晦日のRIZIN.33ではバンタム級日本トーナメント準決勝に登場する朝倉海。勝てばメインイベントで決勝が待っている

堀口選手に負けた状態のまま海外には行けない

――今年も、コロナ禍でのトーナメントでRIZINを引っ張ってきました。当初はアメリカでの試合も考えていたそうですが、その道を選ばなかった理由をあらためて教えてください。

朝倉 アメリカ、たとえばRIZINと協力関係にあるベラトールで試合をしたいという気持ちはあって、RIZINにも伝えていたんですよ。でも今年になってもコロナがなかなか収まらない。感染拡大がどこまで続くのか見えない中で、アメリカでの試合を待っていてもいつ組まれるか分からない状況で。最悪、長いあいだ試合から離れてしまう可能性もあったんですよね。

――それなら日本で試合をしようと。

朝倉 こういう時だからこそ、自分が日本の格闘技を盛り上げるためにも出場するべきなのかなと。もう一つの理由としては、去年の大晦日に堀口選手に負けていることですよね。負けた状態のまま海外に挑戦するというのが、果たしていいことなのかどうか。そういう自分をファンが応援してくれるのか、期待して見てくれるのかというのを考えました。海外に挑戦するにしても、その前に日本トーナメントで優勝して「やっぱり強いよね」というのを示すのが一番いいなと。

“リスクが大きい”トーナメントと分かって出場するワケ

――6月の東京ドーム大会から始まった16人トーナメントは、日本在住の選手としてほぼベストメンバー。その中でRIZINのベルトを巻いたこともある海選手は優勝候補の筆頭、つまり“リスクが大きい”トーナメントになります。

朝倉 周りからの評価で言えば、優勝しても「やっぱり強いな」であって、これまでよりも評価が上がるということはないでしょうね。それでもやっぱり、今年の自分には認めさせるというか「やっぱり強いな」という証明が必要なんだと思います。逆に、負けたら評価は相当、落ちますよね。リスクが高いトーナメントだというのは分かった上で参戦してます。

――そんなトーナメントを勝ち上がる中での手応え、リスクを取ったからこその収穫はありましたか? 優勝してもマイナスを埋めるだけと考えると、精神的にかなりきつそうです。

朝倉 きついですね。きついんですけど、自分の中では「絶対に優勝できる」という自信があったので。それに、絶対負けられない、負けちゃいけない状況っていうのは自分を追い込めるんですよ。負けちゃいけないから、どれだけ辛くても勝つため、強くなるために練習しなきゃいけない。自分を追い込むという意味で、今年はいい期間だった気がします。トーナメント出場前より、今のほうが間違いなく強くなってますから。

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