「僕は会場の空気を読んじゃうのが悪い癖なんですよ」

――「負けられない」というプレッシャーで硬くなることは？

朝倉　それはないですね。でも前回の試合（アラン“ヒロ”ヤマニハとの2回戦。判定勝ち）は盛り上げようとしすぎたなっていうのはありますね。盛り上げようとした結果、よくないところが出ちゃって。

アラン“ヒロ”ヤマニハとの試合は勝利したものの「よくないところ」が出た一戦だったという　©RIZIN

――しっかり「勝つこと」に集中したほうが、試合内容的にもいいものになると。

朝倉　だと思います。試合は変な感情を入れないほうが強いと思います。そこは1つ、今年の反省点かなと。僕は会場の空気を読んじゃうのが悪い癖なんですよ。「盛り上がってるな、もっと盛り上げよう」みたいに考えちゃう。逆に「盛り上がってないな」と感じたらアグレッシブにガンガン攻めますし。結果よりも内容にこだわりたい部分があって。

――それもRIZINを引っ張る、盛り上げる自覚ゆえというか。

朝倉　ただ、今回のトーナメントばかりは勝たなきゃいけないんで。しかも1日2試合ありますからね。そうなると、やるべきことをやって勝ちにいくっていうのが大事でしょうね。

「1日2試合」は闘い方にどう影響する？

――1日2試合というのは、闘い方にどう影響しそうですか。「ケガをしないように着実に」、逆に「ダメージ、スタミナロスなく勝つためには早い段階のKOで」というスタンスもあります。

朝倉　ダメージをできるだけ少なくというのはありますね。でも、それを意識して結果として負けてしまっては意味がない。まずは先のことを考えず、目の前の試合に集中しようと思ってます。決めるチャンスがあれば決めにいきますし。「この相手にはこう」というプランも練っているので、それをしっかり遂行していければと。

――海選手は未来選手とともに対戦相手を徹底的に研究することで知られています。今回のような1日2試合のトーナメントだと、逆ブロックの2人も合わせて決勝までの3選手ぶん研究するんですか？

　朝倉　いえ、5人ぶんですね。

――あ、そうか。リザーブマッチの選手もいますもんね。誰かがケガをしてリザーブマッチの勝者が決勝に出てくるところまで想定すると。

朝倉　そうですね、はい。

――「誰が決勝に上がってきてもいい」というのは強気、自信の現れというだけでなく、実際にそのための研究、練習をしてるからだと。

朝倉　もちろんそうです。だから決勝で誰とやりたいとか、そういうのはないんですよね。

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