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日本がオールブラックスから学ぶべきこと…ラグビー日本代表を支えてきた経営者と廣瀬俊朗が見た“世界最高峰”の真の姿とは?
posted2022/01/07 11:01
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
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AFLO
大正製薬が、ラグビーのニュージーランド協会とプレミアムグローバルパートナー契約を結んだ。
このニュースを読んだときは、とても驚いた。
これまで、大正製薬はラグビー日本代表を20年以上にわたってバックアップしてきた。桜のジャージに「リポビタンD」のロゴが入っているのは、強固なパートナーシップの表れである。それが、今度はニュージーランド、つまりは「オールブラックス」をサポートすることになるとは、想像の埒外だった。
その真意はどこにあるのか?
今回のパートナーシップ契約の締結にあたって、大正製薬の上原茂社長と、かつてラグビー日本代表の主将を務めた廣瀬俊朗さんに話を聞いた。
上原社長が語る「オールブラックス」の魅力
まず、上原社長にパートナーシップを結ぶ狙い、意義について聞いた。
「私はオールブラックスというチームは、世界のスポーツ界における『トップ・オブ・トップ』の存在だと感じています。彼らの肉体による表現力、プレッシャーに負けない精神力、そしてオールブラックスの選手としての立ち振る舞いなど、様々な要素が作り上げた総合的な魅力だと思っています。そして彼らが魅力的なのは、それをずっと継続していること。どんな競技のチームにも、浮沈がありますよね。ところが、オールブラックスはそれこそ1世紀近くにわたって、世界のトップを維持してきたわけで、そこに大きな意味合いがあるのではないかと思ったのです」
オールブラックスが初めて国際試合を戦ったのは1903年のこと。たしかに100年の時を超えて、オールブラックスはラグビー界のトップに君臨し、そしてニュージーランドの方々にとっては心の拠りどころとなっている。
廣瀬さんは2013年にオールブラックスと対戦した経験を持つ。試合前は特に緊張をおぼえたという。