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「とにかくハッスルしてくれ」SR渋谷の新星マックス・ヒサタケがパワフルなダンクで首位争いを牽引中!
text by
吉川哲彦Akihiko Yoshikawa
photograph byB.LEAGUE
posted2021/12/18 11:00
アメリカ生まれでイリノイ工科大学を経て今夏にSR渋谷に練習生として参加、ケリーの故障離脱に伴いプロ契約を結んだヒサタケ
新潟と対戦した第10節は、冒頭に述べた通り連勝して他2チームとの並走状態を維持。この時点での成績について、伊佐HCは「エースのライアンがいない中でこの成績というのは、選手がよく頑張ってくれていると思います」と語る一方、「今の成績は全く意識していません」とも語る。
「まだ東地区のチームとあまり対戦していないので、成績の話は選手たちに一切していません。どの時期までに貯金をいくつ作りたいとか、この月は何勝何敗で乗り越えたいとか、そういった話はしますが、今勝率トップだからという話は1回もしたことがないです。ここから10連敗したら勝率5割なので、そうならないように1戦1戦やっていきます」
昨季CS敗退の雪辱なるか
事実、第10節までに対戦した中で昨シーズンのチャンピオンシップに進出したチームは第4節の宇都宮ブレックスのみ。この12月からいよいよ本格的に昨シーズンの上位チームと激突することになる。それを踏まえ、ベンドラメ礼生は以下のように先を見据える。
「まだまだシーズンは長い。前半戦が良くても後半戦に入って東地区の強豪との試合が増えてきた時に難しくなるということは、ここ数年感じている。もちろん連勝できればそれが一番ですが、連敗しないことが大事。タフな試合が続くことは間違いないですが、勝ちきれる力はついてきているとも思うので、接戦で試合の流れを持っていける心構えを作っていきたい」
ケリー不在の今はマカドゥが得点を20点台まで伸ばし、現在得点ランキングでリーグ5位(第11節終了時)。第9節と第10節の4試合で高橋耕陽が全て2ケタ得点、盛實海翔も2ケタ得点が3試合と右肩上がりに調子を上げ、開幕時に故障で戦列を離れていた田渡修人も、復帰後は得意の3ポイントを50%超の確率で決めている。大卒1年目の西野曜の成長も目覚ましく、個々の役割分担が明確でプレータイムも分散されているSR渋谷の戦略はしっかり機能していると言っていいだろう。CSクォーターファイナル敗退に終わった昨シーズンからの進化を見せられるかどうか、シーズン中盤に突入するここからがSR渋谷の本当の勝負だ。
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