岩田と赤井の闘いは新たな“仙女名物”に？

　セミファイナルでは、復帰したチサコが岩田美香と組み“外敵”の赤井沙希＆朱崇花と対戦。とりわけ目を引いたのが岩田と赤井の攻防だ。赤井が腕を固めながらの三角絞めで岩田に勝利したが、試合後にも舌戦、乱闘。年明け早々にシングル対決が組まれるようだ。お互い蹴りを得意とし、華もある2人の闘いは新たな“仙女名物”になるかもしれない。

　一方、チサコは11.28仙台大会で得意のハードコアマッチを敢行し、響に快勝。同大会のメインでは橋本がマーベラスの彩羽匠と闘い、30分時間切れ引き分けでシングル王座を守った。里村明衣子の弟子と長与千種の弟子、女子プロレスの歴史を受け継ぐ両者のライバル物語も、これからさらに大きくなっていくだろう。

橋本「私の役目は女子プロレス界を引っ張っていくこと」

　これまでは踏ん張ってきた、しかしこれからは前に出る、勝負すると橋本。

「私の役目は団体ではなく女子プロレス界を引っ張っていくこと。未来じゃなく今を作っていかなきゃいけない」

　里村がまだ日本にいたら、もしかすると橋本の意識は“未来”のままだったかもしれない。だが彼女が勝負するのはあくまで今だ。チサコ、岩田、優宇に若手たちは“勝負”できるメンバーでもある。

　仙女のコンセプトは「GLOCAL（グローカル）」。ローカルからグローバルへ。里村の活躍がまさにそうだし、橋本たちも地域に密着しながら日本、そして世界を睨む。女子プロレス界における“最高峰”、少なくともその一つが東京ではなく宮城県仙台市にあるということは、プロレスファン以外にも広く知られていい。

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