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《チャンピオンズC》ソダシのダート初挑戦の“不安要素”とは…問題はコースではなく、シラユキヒメ一族の“極端な特徴”!? 

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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posted2021/12/04 11:05

《チャンピオンズC》ソダシのダート初挑戦の“不安要素”とは…問題はコースではなく、シラユキヒメ一族の“極端な特徴”!?<Number Web> photograph by JIJI PRESS

前走・秋華賞では10着に敗れたソダシ。ダート初挑戦での巻き返しなるか?

ソダシ一族が持っている「気性の激しさ」は大丈夫か?

 しかし、前走の秋華賞では、圧倒的1番人気に支持されながらも、勝ったアカイトリノムスメから5馬身以上離された10着。スタート前、ゲートに向かうのを嫌がったり、ゲート入りを拒んだりと、集中し切れていなかった。そこに、ゲートで顔をぶつけて歯がグラつくアクシデントが重なったことが敗因だったようだ。

 2代母のシラユキヒメを牝祖とする白毛一族は、気性に激しさを秘めている。恐ろしいほどの強さを見せたかと思えば、あっさり大敗する極端なところからして、ソダシも難しいものを持っているのだろう。

 それでも、須貝調教師と、担当の今浪隆利厩務員は、競馬史に残る暴れ馬ゴールドシップでも結果を出してきた。馬の気持ちをコントロールすることにかけては天下一品。ソダシのやる気を引き出したうえで、競馬場に連れてくるだろう。

ダートは血統的に楽しみしかない

 今回、ダートを使って、芝との「二刀流」制覇を目指すようになったことについて、須貝調教師は「ダートでも結果が出れば今後の選択肢がひろがる」と話している。

 それに加えて、ずっとレースをしてきた芝とは異なるサーフェスを走らせて目先を変え、ソダシに走る楽しさをあらためて味わわせたいという思いもあるのではないか。

 父クロフネは、NHKマイルカップを制し、さらに初ダートの武蔵野ステークスを9馬身差、つづくジャパンカップダートを7馬身差で圧勝した二刀流王者だ。

 母ブチコは全4勝をダートでマークしている。

 血統的には、不安より楽しみしかない。

 1週前の調教では栗東トレセンのダートコースで適性を確かめ、レース週の追い切りは、スピードの違いで早めに先頭に立った場合に備え、あえて単走で坂路を走らせた。

 シミュレーションも完璧だ。

【次ページ】 相手は「怖くなってくる」ほどの顔ぶれだが…

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