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古橋亨梧のスパイクに「日の丸とKyogo」 セルティックでの絶好調ぶりを撮って体感した“スピードと日本代表での期待”
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2021/12/02 17:01
セルティックで好調をキープする古橋亨梧。ELの舞台でも存在感を発揮している
序盤は地力に勝るグループ首位のレバークーゼンが優勢に展開します。古橋はDFラインにプレスをかけ続けますが、なかなかボールに絡む場面は撮影できませんでした。
押し込まれる展開の中、個人技のあるジョタがまたぎフェイントや、ふわりと浮かしたパスなどで反撃を試みます。
16分、CKからボランチのアンドリヒがヘディングで先取点を決めました。
GKのパンチングが古橋の頭にガツンと入り……
古橋を見ていくと……DFラインの裏のスペースに走り込んでパスを受けますが、両センターバックに挟まれ突破できませんでした。
失点以降、古橋はGKにまでプレッシャーをかけ始めました。その素早い寄せに、若干の焦りをGKから感じられました。
徐々にセルティックの攻撃が繋がり始めると、古橋がDFラインの裏を狙う動きが見られるようになってきました。そんな中で得たシュートチャンスでしたが、枠を捉えることはできませんでした。
前半終盤に入ると、セルティックが攻勢に。ジョタのクロスにボックス内で3人のセルティック選手が待ち受けます。写真で見返すと、古橋は完全にフリーの状態だったことが分かりました。
そこへ目測を誤ったGKのパンチングが古橋の顔面を捉えてしまいました。倒れこむ古橋の元へ、医療スタッフが駆け寄ります。若干朦朧とした様子も見られましたが、すぐにOKの合図が出されました。
その後、VARでの確認を経て、古橋へのGKのファールが取られセルティックにPKが与えられました。PKは左サイドバックのユラノビッチが落ち着いて決めて、同点に追いつきます。
終了間際、古橋が自陣からボールを持ち出しますが、DFに捕まってしまいました。
ポステコグルー監督も懸命の采配
ハーフタイム、セルティックサポーターにカメラを向けると、「キョウゴー!」とポーズを取ってくれました。
セルティック監督は、横浜F・マリノスを率いていたポステコグルー。
後半もレバークーゼンのポゼッションが続きますが、セルティックもカウンターでゴールに迫ります。古橋は味方からの鋭いパスに走り込むも追いつけない場面があったものの、サムズアップするポーズが印象的でした。
そして56分、ボックス内の古橋へのパスをカットに出たDFが足を滑らせたところをすかさずボールをキープ。古橋の背後でフリーになっていたジョタに180度反転する形でパスを出すと、ジョタが落ち着いてゴールに蹴り込み、逆転しました。古橋は、セルティックサポーターの方へ嬉しそうな表情で走りこみました。そこへ古橋からのパスでゴールを決めたジョタが駆け寄り喜びを分かち合います。