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「娘さんの手作り…?」東京五輪で卓球ファンをざわつかせた水谷隼のレインボーネックレスが“衝撃の値段”だった…その正体は?
posted2021/11/21 11:00
text by
熊崎敬Takashi Kumazaki
photograph by
Shinya Mano/JMPA
伊藤美誠との同郷ペアで、悲願の金メダルに輝いた水谷隼。ふたりが勝ち進むたびに、水谷が着用するあるものがSNSを賑わせた。
《水谷選手のネックレス、うちの娘がビーズで作ったやつとそっくり(*_*;》
《水谷選手の娘さんが手づくりしてプレゼントしたのかな(・ω・)?》
カラフルなネックレスはトレンドになり、やがてその“正体”が判明すると、ファンはふたたびざわつくことになった。
スポーツケアブランド、「クリオ」の「インパルス ビクトリー ジャパン(Sサイズ)」。その値段、なんと税込み5万7640円!
ネックレスはファッション性に加えて、アスリートの疲労回復や健康管理、運動機能向上を目的としたもの。ビーズと思われた蛍光カラーは医療用シリコンで、とても軽い。
メダル候補のアスリートには物品提供のオファーが絶えず、広告塔になることも少なくない。だが現役最後の大舞台に臨む水谷にとってネックレスの着用は長年の習慣であり、同時に恩返しという意味合いが強かったという。というのもクリオとの付き合いは、高校時代に始まり、すでに15年にも及ぶからだ。
水谷「これは目立つからいいね」
クリオの林ベラ社長が言う。
「ブランドを立ち上げた当時、将来の日本卓球界を背負って立つ有望株として水谷さんを紹介していただきました。以来、水谷さんにはネックレスだけではなく、弊社のマッサージローションなどを愛用していただき、また大会や合宿の前後には弊社のマッサージルームに通っていただいていたのです」
ためしに大学時代の画像を検索してほしい。ほとんどの試合で、水谷は色違いのネックレスを身につけているはずだ。
水谷はネックレスの効果を次のように語る。
「ネックレスをつけるようになって、首や肩のケガが減りました。ほとんどいつもつけているので、着用していないと違和感があって凝りが出ることも。すでに身体の一部になっているので、今後もつけ続けると思います」
ちなみにクリオが、シリコンのネックレスを出したのは2003年。以来徐々にカラーバリエーションを増やしてきたが、鮮やかな蛍光レインボーに白をちりばめた新作「ビクトリー ジャパン」はあまりに派手で、「やりすぎでは」と感じたスタッフもいたという。
だが水谷は「これは目立つからいいね」と迷わずチョイス。もしかすると、この攻めの精神が金メダルにつながったのかもしれない。