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[ロングインタビュー]大谷翔平「圧巻のシーズンを終えて」
posted2021/11/18 07:04
text by
石田雄太Yuta Ishida
photograph by
Nanae Suzuki
二刀流を続けられなくなるかもしれない――。人知れず危機感を抱えて臨んだ2021年、すべての懸念を払拭する結果で答えを出した。この圧巻のシーズンを、彼はどう振り返るのか。
――おかえりなさい。帰国してからは10日間の自宅待機期間があったと思いますが、どんなふうに過ごしていたんですか。
「ちゃんと待機していましたよ。外へは一歩も出ていません。ただ、テレビをつけたりすると、ああ、日本に帰ってきたなと感じることはありましたね」
――でも、日本のバラエティ番組はアメリカでも見ているんですよね。
「それはナマで見ているわけじゃないし、向こうにいるときは日本のニュースは見られませんからね。朝、起きてテレビをつけたら、ニュース、やってるじゃないですか。ちょうど衆議院選挙もありましたし、日本のニュースが新鮮でした」
――オフになってもシーズン中と変わらないくらいの長時間、寝ているんですか。
「長時間というより、こっちに帰ってきてからは規則正しい生活をしています。夜は10時半には寝てますから……最初は時差ボケでもっと早く寝ちゃってましたけど、そのクセがついて、今は早寝早起きです」
――夢を見たりすることはあるんですか。
「夢ですか……見ますよ。野球の夢もけっこう見ます。いちばん多いのは、ライト前にヒットを打ったのに、足が前に進まない夢(笑)。水の中を走っているような感じでちっとも前に進まなくて、一塁でアウトになるんです。その夢はよく見ますね」