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「そんな振れんのかい!」オリックス中嶋監督が一番安堵した吉田正尚の“弾丸ライナー” T-岡田「チームの雰囲気が全然違う」 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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photograph byKYODO

posted2021/11/11 11:09

「そんな振れんのかい!」オリックス中嶋監督が一番安堵した吉田正尚の“弾丸ライナー” T-岡田「チームの雰囲気が全然違う」<Number Web> photograph by KYODO

レギュラーシーズンのホーム最終戦では、茶目っ気たっぷりのスピーチでスタンドを沸かせた吉田正尚。日本シリーズ出場へ、頼れる主砲が帰ってきた

 T-岡田は、「面白かったし、彼らしいスピーチ」と言う。

「僕も選手会長をやっていましたけど、お客さんの前でスピーチする時はどうしても無難なこと、真面目なことを言ってしまいがち。チームがいい位置にいたからこそ言える部分はあると思いますけど、なかなかああいうふうにひと笑い入れるのは、やりにくさもある。その中でああいうスピーチができるのは彼らしい。お茶目というか、普段からちょこちょこそういう部分がありますから」

 球場はなんとも言えない温かい空気に包まれた。チームはその4日後に、仙台で行われる楽天との最終戦を残していた。吉田は共には行けないが、優勝がかかる大一番に向かうチームメイトに、精一杯の後押しをした。

 最終戦のスピーチは監督が行うことが多いが、今年は選手会長の吉田が任された。

「監督がしゃべらないということで、僕が。(監督に)しゃべってほしい思たんですけど、まあ、仕事せなね。選手会長として。ファンの皆さんに感謝の気持ちを伝える場所ってなかなかないですし」

 ファンへの感謝と、仙台へ送り出すチームメイトへの想いも込めながら、じっくり構成を練った。

「ある程度(ホームでの勝敗の)データも出して、ちゃんとした感謝の想いを伝えなあかん。勝率でいうと6割ちょっとやけど、勝率だとなんとなくインパクトがないので、貯金で言ったほうがいいかなと。堅苦しくならんように。自分の言葉で想いを伝えられたらな、と考えました。ありきたりじゃないほうがいいかなと」

 CSファイナルステージ初戦の11月10日は、今季最多の17915人の観客の前で、オリックスが1-0の勝利をおさめた。

 エース山本由伸の圧巻の完封劇に、T-岡田の決勝打、ロッテの数々の好守、そして吉田正尚の復帰。有給休暇を使って観戦に訪れたファンも、きっと満足したことだろう。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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